日本女子大学附属豊明小学校は創立以来、「女子として、人として」の一貫教育の中、建学の理念である「信念徹底」「自発創生」「共同奉仕」を信条とし、自立の精神と確かな教養を身につけていくことをめざしています。
百年以上の歴史をかけて確立された一貫教育は、創立者成瀬仁蔵の力強い理想と信念が息づいています。
ここに、全学年を通じて取り組む多彩な「実物教育」、自ら学び自ら行動する事を大切にする「自学自動」などの取り組みの中からいくつかを紹介します。
言語性が急速に発達するこの時期における日記指導は、1年生の絵日記の「せんせい、あのね」から始まり、6年生まで書き続けます。
毎回のお返事を楽しみにして日々の生活を綴る日記は、担任教師とのきめ細かい心の交流があり、感じる心、考える心が伸びやかに培われ、発達段階に応じた正しい日本語力と情操を養っています。
「実物教育」では、報道関係・自動車会社等の第一線で活躍する方やOGの生の声を伺う講演会や、見学・実習を重視し、それによって得られる生きた印象を大切にしながら、具体的教育活動が行われています。
また、教職員全員が手作りで造成管理している「崖下教材園」においては、古くから生活の身近にある草花や樹木が植えられ、季節感にあふれる自然観察や生活科での散歩などに活用されています。
体育では、発達段階に応じた指導を重視しつつ、65年前からの伝統あるリトミックを大切にしております。
今日でも伝統的な教育活動として伝承しているリズムと身体表現を楽しみながら体得することにより、多様な運動能力の基礎を養い、6年生の運動会では見事な演技を披露します。
以上のように、伝統の良さを受け継ぎながら現代社会との融合を図りつつ、未来に生きる子どもたちに理想と信念をもって幅広い全人教育の実践を図っています。