聖学院の沿革と英語教育 | 中高一貫教育だからこそ

-聖学院の英語教育とは?-

中学と高校の6年間で学力が伸びるかどうかは、子どもの頑張り次第です。ただ良い指導者や設備があるだけではなく、子どもの「やる気」を引き出すことこそ、学力向上の確かな処方箋です。聖学院では英語教育を中心として、子どもの「やる気」や「可能性」を最大限に引き出してあげる指導を行い、高い成果を上げています。その特色ある教育について、校務部長の平方先生にお伺いしました。

エデュ:力を入れられている英語教育についてお聞かせください。

−英語と数学の確かな力で受験を有利に−

2002年に小学校・中学校、2003年に高等学校の教育課程が大幅に改定されました。教育内容は大きく削減されましたが、大学受験では今までと出題内容に大きな変化はありません。そのため、この差を埋めるように私立学校として対応していかなければなりません。そこで本校は英語と数学を重点教科と定めました。これはどちらも暗記と継続的なトレーニングが必要で、大学受験では受験生が最も苦しむ科目だからです。

2003年4月から英語は経験者クラスと一般クラスに分けて授業を行うようにしましたが、その始まりは、入学前にアンケートで英語の学習経験の有無、英検取得の状況、海外生活経験の有無などを伺い、その結果、176名の入学者のうち36名が何らかのかたちで英語教育を受け、もしくは海外生活の経験があるということでした。

−相乗効果を生み出す経験者クラス−

すでに英語ができる生徒達を、ゼロから英語を学び始める生徒と同じクラスにするのは伸びる芽を摘んでしまうことになります。そこでこの36名のうち英語への取り組みが進んでいると判断した21名を、ひとつのクラスにまとめてスタートしたのが経験者クラスの始まりです。中学1年次は1クラスを2分割して英語の授業を行います。全部で4クラスありますので8つに分け、うち1クラスが経験者クラスとしました。

学年で経験者クラスの生徒はわずか20人しかいませんので、選ばれることは生徒にとって励みになります。ハイレベルの授業内容で宿題が多く大変ですが、意欲的に勉強に取り組んでいます。

2002年から夏休みを利用して行うサマーセミナーでは、1学期の成績を基にしてクラス分けをして講習を行います。そのため経験者クラスの生徒と1学期に努力して上位の成績だった生徒とが机を並べて英語の講習を受けることがあります。これにより一般クラスの生徒は経験者クラスのレベルの高さに衝撃を受けながらも、彼らを目標にしてそれまで以上に頑張るようになりました。

−進化し続ける英語教育−

この経験者クラス1年目の生徒が2年に上がるとき、さらに英語の力を伸ばすため教育内容を再検討しました。その結果、週に7時間の英語の授業以外に、朝の祈りの時間で聖書や賛美歌を全て英語で行うことにし、より多くの時間、英語に触れられるようにしました。同時にHRも英語で行うアドバンスクラスを作りました。また生徒の学力に合わせ、5つのグレードに分けて授業を行うことにしました。トップのクラスは当然のこと下のクラスの生徒も、意欲的に勉強に取り組んでいます。というのも、単語テストのようにそれまでの経験には関係なく点が取れるものもあります。努力することで経験者クラスの生徒よりも高い点を取ることが十分可能です。実際、経験者クラスの生徒に引けを取らない点を取ることは珍しくありません。

−中学2年で英検2級取得!数字が証明する確かな成果−

こうした改革は英語科の先生方のおかげですが、他の教員の協力によるところも大きいです。帰りのHRで英語のCDを聞かせる、英語科の宿題や課題を回収し返却するなど、担任の先生方の協力があります。これが毎年受け継がれ、3年目の今年は中学3学年全てで協力体制が出来上がりました。

すでに成果は出始めています。中学2年終了時点で英検2級を5名が取得、準2級で31名、全体の6割が3級を取得しています。また英検2級合格者の中には、TOEICで615点を取った生徒も出てきています。

エデュ:今後はどのように導いていくのかお聞かせください。

−生徒が自信を持てる確かな学力をつけること−

英語が目に見える成果を上げていることを受け、数学も今後、目に見える成果を上げられるように取り組んでいます。成果を上げるために生徒に合った的確な指導をする必要があります。そのために生徒の持っている力をしっかりと把握することが大切です。ただ優れた教材、優れた教師だけでは成果は上がりません。

生徒の力は入学試験である程度把握できます。ただ複数回試験があり、問題が異なるため正確に生徒一人ひとりの力を比べるには適していません。そこで入学後に試験を行っています。

−中高一貫教育だからできる教育−

生徒の学力を伸ばすためには、まずは基礎力の徹底です。いきなり難しい問題を解けるようになるものではありません。中高一貫教育を行う本校では6年間で成果が出ればいいので、焦らず基礎から確実に理解させてステップアップしていきます。授業で学んだことを確実に理解し、定期テストや模擬試験で成果が出ると自信につながります。そして他の教科の勉強も意欲的に取り組むようになります。

>>聖学院の中高一貫教育

エデュ:帰国生の入学者が年々増えていますが、そのことについてお聞かせください

−帰国生受入れを積極的に行うことにより
          生み出される生徒間の理解−

帰国生がいることで、一般の生徒達が自分たちも自在に英語を使えるようになりたいと、彼らを目標にして英語を意欲的に取り組むようになりました。また、日本とは異なる文化や考え方を経験していますので、当初はその違いに一般生は驚いていましたが、時間が経つにつれ、違う考えを認め合うようになりました。

帰国生がいることで、一般の生徒達が自分たちも自在に英語を使えるようになりたいと、彼らを目標にして英語を意欲的に取り組むようになりました。また、日本とは異なる文化や考え方を経験していますので、当初はその違いに一般生は驚いていましたが、時間が経つにつれ、違う考えを認め合うようになりました。

このような成果を受け、2004年入試から帰国生入試を導入しました。2004年の秋にはヨーロッパで説明会を行い、今年もアメリカで進学相談会を行いました。

−推薦入試の導入−

来年の2005年入試から2年間行ってきた帰国生入試に加えて、推薦入試を導入します。

出願資格は、帰国生に限らず英検3級以上を取得済みであることだけです。試験は面接のみで選抜します。帰国生で特別な中学受験の勉強をしてこなかった方、小学校から英会話スクールなどで英語の勉強をしてきた方をお待ちしています。

>>入試情報を見る

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