2009年7月、志願した生徒が「青梅学園」に宿泊し、奉仕活動に努めた。青梅学園は、知的障害者福祉法に従い、聖書の教えを礎とした施設。「女子聖学院の生徒からたくさんパワーをもらった」と歓迎された。
自らの強い意志で参加した生徒たちは、自分が与えるより、与えられたことに感謝するという。知識の習得にとどまらず、人を愛するなかで学ぶ。それが女子聖学院の文化だ。
毎朝の礼拝で心を静める。「あなたがた一人ひとりは、神様から愛されている尊い存在です。」そのことばは生徒たちの心を救う。神や家族の庇護に感謝の気持ちを絶やさず、やさしい心、美しい心で満たされる。
女子聖学院は中高完全一貫校。キリスト教の教えに導かれる「人間教育プログラム」が6年間の幹。そのプログラムを通じ、自立した人間として社会や人類に貢献する自己を目指して歩む。「神様から自分に与えられている賜物を積極的に見いだし、それを磨くこと」「その賜物を生かすためにふさわしい進路を獲得できるよう、精いっぱい努めること」。進路選択の動機も尊い。
都心至近ロケーションながら、木々に囲まれ花々にあふれるキャンパスに安らかな女子聖学院のハートが映る。2008年にリニューアルした校舎には最新の設備が整うが、木材を使った意匠でぬくもりが受け継がれた。いたるところに配された十字架のモチーフに守られる。
6月の第二火曜日は「花の日」。生徒たちが、近隣の、病院・小学校・幼稚園などに花を届ける。人々は、女子聖学院のあたたかい気持ちに微笑み、花を飾る。