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本校では時事問題を意識した出題も少なくありません。それは、自分の生きている社会に興味を持ち、幅広い視野を持った生徒を見定めるためです。特に理科や社会では、現在の生きた情報を取り込む形での出題もあります。また、国語では記述問題を中心に出題し、作者の言いたいことを正確に読み取り、自分の読み取った内容を他人に伝える力を問います。どの科目も記述形式の出題が多いため、1日半もの時間をかけて採点しています。本校の入試問題に対応するためには、バックボーンとなる知識はもちろん、かなりの読解力、思考力、文章力が必要になるでしょう。
これらの力を養うには、あらゆるメディアに触れることが求められます。中でも、新聞は非常に有効なツールと言えます。情報過多の現代において、新聞は、社会性・信頼性に優れたメディアです。テレビやラジオのように受動的に情報を得るのではなく、自ら能動的に記事を読む姿勢も養うことができます。その中では思いがけず他の記事が目に飛び込んでくることもあるでしょう。もちろん、何人ものチェックを受けた記事は要点がまとめられており、わかりやすく書かれているので、文章力や構成力を伸ばすのに大変効果的です。
これからの社会では、知識を詰めこむだけではなく、知識をもとに「どう考えそれをどう伝えていくか」という能力が求められます。大学入試において、新聞記事から出題されたり、論述問題が多く出されたりするのも、幅広い視点で、ものごとをしっかり考える力を、大学側が要求しているからでしょう。これらの能力を養うためにも、私自身は自分の考えを持って新聞を読むことが大切だと生徒に言っていますし、入試では新聞を読んでいないと解けないような問題も出題していますので、受験生は新聞を読むことを期待されていると思います。また、授業に新聞を活用している教員もいます。
本校では、生徒が自発的に取り組み、考え、表現する力を養う環境を整えています。「書く」ことに重点を置いたレポート課題が多く、国語科では中学3年生に「共同卒業論文」を課しています。また、高校1年生の社会科では、自分でテーマを設定し書き上げる「基礎課程修了論文」を必修にしています。とにかく一貫して、「自ら調べ、考えて、書かせる教育」を実践しています。これにより養われる力が「人間としての基盤」となると考えているからです。本校では、大学入試のみならず社会に出た後をも見据えた教育をしています。
我々教員の仕事は、知識を伝達するだけではなく、ものごとの本質を捉え、自ら考えて学ぼうとする生徒の意欲を刺激することです。勉強は、生徒自身が楽しいと思うことで、道がひらけていくものです。新しいことを知る喜びを通じて、自発的に学ぶようになることが成長の近道なのです。麻布学園では、自主・自立の精神を大切にし、自由闊達な校風を育んできました。是非、知的好奇心の旺盛な生徒に来てもらいたいと思っています。
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