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最近の入試動向

ここ数年の中学入試では、これまでの暗記偏重では対応できない「時事問題」や、自分の考えを書かせる「論述問題」が増えています。あふれる情報の中から大事なものだけを選択し、思考・表現することが求められる“知識基盤社会”へ、世の中が変化したためです。

具体的には、政治・国際・環境問題など、まさに現在起きている出来事から出題されており、特に夏頃までに注目を集めたニュースからの出題が多くなっています。このような出題に対応するためには、その事象の背景や今後の動きまで理解しておく必要があります。問題の原因から結果まで、一連の流れを捉える「論理的思考力」が問われるのです。 受験生は常日頃から新聞やニュース番組に触れるようにし、世の中に広くアンテナを張る姿勢が求められます。

新聞の上手な活用法とは?

日々変わりゆく社会の動きを的確に理解するのは容易ではありません。耳で聞くだけでは、知識として定着しづらく、難関校のように「論理的思考力」を問う問題には対応できないでしょう。

新聞は、見出しやリード文からニュースの重要性が分かります。また、ニュースの背景や関連事項などが整理されており、詳細まで理解することができます。繰り返し読むことでさらに理解が深まりますし、スクラップをすることで気になる記事を読み返すこともできます。新聞記事は、考え抜いて書かれ、かつ何人もの編集者の目を通しているので、模範的な文章といえるでしょう。本当に重要なことを捉える読解力や判断力、採点者に伝わりやすい解答を書くための文章力や語彙力を身につけるのに最適な教材だといえます。


はじめは、マンガのような親しみやすい記事からスタートするのも良いでしょう。毎週掲載されている「ニュースがわからん!ジュニア版ワイド」のように、ルビやビジュアル付きの読みやすい記事を選ぶのも良いと思います。 2009年度北鎌倉女子学園中学の入試問題のように、子どもに向けた「ののちゃんの自由研究」から出題されたケースもあります。緊張して挑む入試本番では、出題文を読んだ経験が合否に大きく影響します。

新聞を親子のコミュニケ‐ションツールに!

家庭、学校、塾などの限られた空間で生活している子どもたちにとって、新聞は社会へと導いてくれる窓口となります。まず新聞を読む習慣をつけるためには、親が新聞記事を子どもとの話題として取りあげることが重要です。子どもにとって馴染みやすい記事を探すことが、親の大切な役割となります。また、親子で対話をすることで、子どもの興味の対象や理解度が明確になります。理解の浅いものに関しては、一緒に調べてあげてください。子どもにとって「何がわからないのか」を意識することは、成長への第一歩なのです。

受験は子どもの自立の道でもあります。新聞を、親子のコミュニケーションツールとして上手に取り入れて、子どもの将来の可能性を開いてあげてください。


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