女子学院中学校 出題傾向

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雙葉中学の出題傾向

[国語]

一 説明的文章:群馬直美『木の葉の美術館』約1800字、二 文学的文章:小栗康平『時間をほどく』約2100字、三 説明的文章:読売新聞 コラム約800字、四 漢字:書き取り5問。問題構成は例年どおり、随筆文を中心に3題構成。四に漢字が出題されているところも例年通り。過去問を何度も解いた受験生は落ち着いて取り組めたことだろう。内容は慣用句、漢字の知識、適語補充・指示語と多岐にわたる。小問数は昨年とほぼ同じだが、記述問題はまたまた7問から4問に減少し、条件として「部分」を抜かせるものが多かった抜き出し問題も、今年は2問と少ないうえに条件が「言葉」か「一文」だった。解きやすくはなったが、「サンデーショック」で他の御三家と併願者が集まった今年は、例年以上の高得点での戦いとなったはずである。

[算数]

1は、計算1問、小問5問。食塩水、正方形の面積、円の重なり、正方形の折り曲げ、売買損益からの出題。ここまでが1枚目、ミスは許されない。2は、A(1点)、B(1点)、C(3点)のテストの一覧表からの出題。3は、5か所の場所からの旅人算、ダイヤグラムの読み取りからの出題。4は、直方体をくっつけた立体の表面積、体積を求める出題。5は、3枚のカードでできる3けたの整数の平均算。6は、台形の辺上を2点が動く点移動の問題だった。形式は例年と変わらないが、例年より問題の難度が高くなっている。特に3は難度が高い。これは、「サンデーショック」により優秀な受験生が多く受けることからと思われる。難度が高くなった分、時間内処理の正確さも問われることになった。

[理科]

例年、大問で4~5題。今年は、例年に比べて記述も少なく、グラフや図を書く問題もまったくなかった。また、例年少ない計算問題は小問で1問だけで、実験の目的や方法、比較実験、観察などがほとんどなのは例年並みであった。今年の問題は、Ⅰが、地震の問題。知識を問う容易な問題で、P波やS波の速さや、震源からの距離を計算させる問題は、まったくない。Ⅱは、インゲンマメの発芽のようすや発芽条件などの問題。これも、容易な知識問題だが、問題文をよく読んで理解して解かないと、間違えやすいものもあるこれもJG的な出題である。Ⅲは、気体の性質の問題。空気中の気体から、発生、木の蒸し焼きまで幅広い範囲で出題されている。Ⅳは、モーターと車輪に輪ゴムをつけたおもちゃの車の問題。モーターの回転軸と車輪の大きさを変え、輪軸の考え方で解けばよい。唯一の計算問題がこの大問にあった。

[社会]

例年どおり公民・歴史・地理の3分野に分けて出題。設問数も多く、手際よくスピーディーに処理することが求められている。基本的なことを問う問題が多いので、普段からきちんとした基礎学習の積み重ねが必要である。地理分野では都市とそこでさかんな工業だけではなく地図上の位置まで確認しよう。歴史分野では出来事の並べ替えの問題が出題されるので年表を整理するなども必要である。今年の公民分野のテーマは「労働」で、時事問題と言ってよい。「なぜ企業が正社員を削減し、非正規労働者を増やしたのか。非正規労働者は企業の都合でやめさせやすいという理由の他に正社員と非正規労働者の違いに注目して簡潔に答えなさい。」という記述問題は、小学生のレベルでは、やめさせやすいから、という理由以外思いつかなかったのではないか。

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