入試までの過ごし方
Inter-edu's eye

中学入試直前の過ごし方

第一志望校合格者が受験の後で異口同音に報告するのは、直前“は”頑張ったという言葉。直前期に本気を出した、裏返せば、直前期まで本気が出せなかったということかもしれません。本気のホンキはなかなか出ないのです。直前期は、まず徹底的に勉強することです。質も上げ、量も増やしてがむしゃらに勉強しましょう。ゴール前なのですから息切れなど心配無用です。

夢中に勉強しているように見えても、受験生の心理は多様です。共通するのは「こわさ」です。誰もが入試への不安を抱き、その不安は日に日に高まります。落ちたらどうしようという不安が勉強にかりたてるのです。不安をエネルギーに変えることです。模擬試験の成績を苦にしている時間的な余裕はありません。嘆く間に勉強です。


しなければならない勉強は、これまでのおさらいです。新たな課題に取り組むよりは、「得点源」を更に補強しましょう。だれも解けない問題を解く力ではなく、だれもが解ける問題を誰よりも確実に解く力が勝敗を分けます。国語の知識分野、算数の計算と一行計算問題、理科・社会の重要語句は入試当日まで欠かさず確認し続けなければなりません。

さて、保護者のみなさまは、どっしりと構えていてください。揺れ動く受験生の心に同調せず、乱れは乱れとして受け止めて、しかし前進できるように見守ってください。お子様が不機嫌であったり、時に泣き出したりしたときには、受け止めて慰める以外には放っておくしかありません。重要なことは常に目標を意識させ続けること、中学校生活がどれほど楽しいかを伝えることです。不安な子どもを叱咤しても何も生産しません。入試が終われば笑い話にすぎないのですから。

健康管理はもちろん重要です。インフルエンザの流行が報道されています。「まず手洗い、次にうがい」は受験生の基本動作として習慣化してください。これも自己管理の一つですからお子様の自覚が何より大切です。この点はうるさいくらいに言いましょう。


生活のリズムは気になるところです。朝型に変えるのが理想ですが、朝型でなくとも合格する子はたくさんいます。神経質になりすぎるとかえってマイナスです。冒頭に記したとおり、勉強量を確保することが第一優先ですから、勢い、夜更かしをすることになります。

受験スケジュールの作成をお忘れなく。願書購入・願書記入・受験料納付・出願・合否確認・(一番大事な…)入学手続き・入学説明会などの招集日・(そしていよいよ…)入学式、ここまでをきちんとスケジュール表に書き込んでおきましょう。入学手続きを忘れるなどあり得ないとお考えでしょうが、実際に過去に例があります。取り返しがつかなくなりますから念を入れてください。

みなさまの思いが成就されますように。