先ほどは、性格タイプによる中学受験の指導法についてお伺いしました。その他に、中学受験を考える上で不可欠な要素として、どのようなポイントがあるのかについてお伺いしました。お相手は引き続き、「家庭教師のトライ」教育情報センターの木村隆広氏。
木村氏：首都圏では、昨年に引き続き、受験率が上がりました。また、公立中高一貫校の開校も相次ぎ、非常に高い人気となっています。公立中高一貫校では入学者選抜の際に適性検査を実施していますが、今年も学校ごとに特色ある問題が出題されました。私立中も含めて全体的に出題傾向が多岐に渡ったため、受験生としてもどのように対策を講じればよいのか迷ってしまったケースもあったようです。
木村氏：ええ。ですから、志望校によって取り組むべき勉強の内容は違って然るべきなのです。しかし、出題傾向が多岐に渡っているからこそ、世の中には多くの問題集や学習理論が溢れており、その分受験生側の対応が難しくなってきているのですね。
木村氏：はい。まずは、志望校の出題内容をよく知ることが大切です。必ずしも、難解な問題ばかりが出題されているわけではありません。また、最近では400字程度の記述問題が多く出題されるようになっており、しっかりした国語力が必要になっています。特に中高一貫校では、算数・国語・理科・社会という科目を横断した、全ての教科の知識を総合して考えさせる問題が主流となっています。計画的な学習と十分な訓練が必要になっているのですね。
弊社では家庭教師とは別に、エデュケーショナル・プランナーというご家庭ごとの担当者がつき、志望校の選定から受験勉強の取り組み方まで総合的にサポートしております。
木村氏：はい。エデュケーショナル・プランナーがお子さまの性格タイプの判定や、適切な学習方法のアドバイス、そして受験までの合格プランを提案しています。また、受験情報の提供も適宜行っておりますし、相談事があればいつでもお応えできる体制を整えております。ご家庭・家庭教師・トライの三位一体で、お子さまを志望校合格に導いていきます。
木村氏：トライでは、教師の質を確保するためのしっかりした仕組みを備えています。筆記試験だけでなく、教師の人間性やモラルも厳しく審査するので、教師の採用率は39％と業界でも厳しい基準となっています。家庭教師は、お子さまが目指す中学出身の大学生からプロの家庭教師まで、幅広く取り揃えています。志望校別・科目別に選ぶことができ、交代は何度でも可能です。そういった質の高い教師だからこそ、お子さまの性格タイプに応じた的確な指導ができるのです。特に教師との対話を通じて思考力を磨く「思考の実況中継」は、１対１でしかできない効果的な指導方法です。
木村氏：問題を解いていくためには、『問題内容を把握する』⇒『解答までの筋道を考える』⇒『解答する』という段階を踏むことになります。お子さまが問題を解いたときに、どのような思考を経て解答にまで達したのかを具体的に再現することを、「思考の実況中継」と呼んでいます。これにより、問題を解いていくときの思考の仕方を具体的に理解でき、また自分自身の思考のクセを見つけることができるのです。これは、解答が不正解になった場合でも、なぜ間違えてしまったのかを把握できるため、非常に有効な方法です。
最近の入試は、「知識偏重から思考力・記述力重視に変わった」と言われています。中堅以下の学校でも、100文字から200文字程度の記述問題を課すところが多くなってきました。そういった問題を解く力を身に付けるには、一人一人の思考の仕方を細かくチェックし、思考のクセをお子さまに自覚してもらい、正しいやり方に変えていく必要があるのです。
集団指導では、例えば30人のクラスで30人の考えを細かくチェックすることは不可能であり、正しくお子さまの学習状況を把握することが困難です。お子さんの思考のプロセスを細かく追えるということが、マンツーマン指導の最大の強みであると言えます。
木村氏：この他にも、「受験突破に必要な２０のルール」や「中学受験べからず集」など、「教育情報センター」には中学受験突破のために必要な様々なノウハウが蓄積されています。保護者の皆様には、ぜひこういった情報を知っていただいた上で、中学受験の成功に必要不可欠な要素をしっかり押さえていただきたいですね
