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都立八王子東高等学校

英語

大問は昨年同様に2題。難易度はアップした。大問[2]の長文は対話文で、テーマは食べ物の文化と輸入について。仮想水(農作物の生産に必要な水資源)についても言及があった。大問[3]はアフリカの動物とその保護論者についてだった。保護論者(conservasionists)には注がなく、本文の文中に英文で説明があるのみであった。全体の問題数はあまり変わりがないが、記述問題が増えたのが最大のポイント。特に大問[2]の長文では、35語以上40語以内の日本語で記述する問題が昨年に続き出題されたほか、並べ替え問題も出題された。また、昨年はなかった自由英作文(文章の流れに沿って自分で英文を書く問題)が、大問[2]と[3]合わせて3題出題された。40語以上の英作文も例年通りあり、記述問題が増えたことでかなり時間がかかったのではないだろうか。
予想合格ラインは55点。昨年は80点であったので、かつてないレベルアップになる。

数学

大問4題、小問数15題で、出題傾向は例年通りであるが、今年は比較的取り組みやすかったのではないだろうか。大問[1]は平方根の計算、二次方程式、連立方程式、確率、作図の小問群 大問[2]は二次関数と図形の融合問題 大問[3]は直角三角形、証明、面積、最短距離 大問[4]は立体図形、三角柱、面積、線分の長さ―と例年通りの傾向だった。
昨年までの過去問をしっかりと分析し、練習していれば、取り組みやすく、高得点も狙える問題であろう。しかし、実際には計算ミスやケアレスミスで落としてしまう受験生が多いので、合格ラインは男子70点、女子60点と予想される。昨年より男女とも10点程度易化している。

国語

全体の構成では、50字程度の記述問題が2題、抜き出しが1題、漢字が合計10題と、やや選択肢の問題が多かったが、例年通りの傾向であった。
漢字は、三字熟語・四字熟語を含むのも例年通り(7~8問は書ける)。大問[4]の小説(稲葉真弓『環流』)は、同級生の服部至の言った「百年の想像力」という言葉から、過去代々暮らしてきた人々に思いを巡らせるもの。選択問題の正答率は高かったと思われる。ただし、問4の記述問題は書き切れた生徒は少なかった。大問[4]の論理的文章(河合隼雄『日本人と日本社会のゆくえ』)は問2の抜き出し問題と問3の記述問題の正答率は低かった。問2は傍線部の理由を問う問題提起の答えとなる部分を抜き出す問題であった。問3の記述問題では、「物語における日本的特性」を記述する。(①欧米と対比し「論理性だけでない」点と、②日本的な「収まる」方法を書く。)大問[5]の短歌との融合問題(寺島恒世『抒情の復活』)は、藤原俊成の短歌観が述べられている文章で、語句の文中での意味を問う問題など例年の出題傾向を踏襲するものであったが、2題がやや難しめの記述であった。また例年通り、作文が12点と配点が高めであるため、「作文まで解き切るスピード」も課題だ。
予想ボーダーラインは男女とも65点である。昨年の55点よりかなり易しくなっている。

取材協力:株式会社学究社
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