「賢くなる算数」のオフィシャルサイトはこちら!宮本先生に質問する!

特集やインターエデュの掲示板でも話題の通販教材『宮本算数教室の教材 賢くなる算数』。
開成中学合格率78%をはじめ、難関中学校の合格実績を多数出している宮本哲也先生の教材を、自宅で受講できるとあって好評です。

今月は、その宮本先生を直々にインタビュー。教材の効果的な使い方はもちろん、中学受験を間近に控えた保護者へのアドバイスもたっぷり伺ってきました。 「子どもには学習本能がある。それをジャマしてはいけません」「できる子は問題をスラスラ解く子ではなく、どんなに問題が難しくてもそれを投げ出さない子です」など、受験生を持った保護者であれば目からウロコ、心にずしっと残る言葉がいっぱいの、宮本先生の“強育論”(宮本先生独自の教育論)にも注目です!

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ハードルは自分の意志で越えなければ幸せになれない

宮本先生近年の中学受験について先生はどのようにお考えですか。

宮本先生(以下敬称略) 正しい形で中学受験をすれば、子どもの自立を促す絶好の機会になります。小学生までは子どもの居場所は家庭・家族ですが、中高生になると仲間と一緒にいることを好むようになります。 一番重要な中学・高校の6年間に、お互いよい刺激を与えるような仲間と過ごせるかどうかは、すごく大事なんです。

学校の偏差値が高ければいい仲間に巡りあえるということではなく、自分に合った「群れ」を見つけることができるかどうか。その出会いの場が中学受験なのです。こう考えれば、低学年から嫌がる子どもに無理をさせ、偏差値の高い学校ならどこでもいいという考えは、有害無益ということがわかると思います。

子どもに期待をして、がんばりすぎてしまうお母さんは多いと思うのですが…。

宮本 山ほどいます。けれども、自分が戦った経験のない人間が、子どもに戦い方を伝授するのは不可能です。自分が子どもの頃にやりたいことがやれなかったからといって、その時の夢をそのまま子どもに押し付けるのは間違い。そういう方向に走りやすい母親というのは、真剣に生きてこなかった人です。子育ての間違いは、親が子どもを見なくなること。子どもの成長年齢と母親歴というのは同じ年のはず。親が子どもと一緒に成長していくと考えればあまり間違いは起こりません。

受験勉強は、いつ頃から始めるのがいいのでしょうか。

宮本 受験を意識して勉強するのは6年生の最後4か月で十分です。それまではなるべく好きなことを好きなようにやらせてください。算数においていちばんの大きな過ちは、計算を主眼に置くこと。計算が速ければ後で得するだろう、楽ができるだろうと考えて、低学年の間にやらせ過ぎると、計算はできるけれど文章題ができない子になる。それは足が速いだけのサッカー選手みたいなもので、状況判断能力がないから試合では役に立たない。計算のような訓練が先に来ると、勉強はただの作業になってしまい、自発的に楽しむということが薄れてくるのです。
子どもには学習する本能があります。自分で目標を設定し、それに向かって努力し、自分でハードルを越える。そこではじめて大きな達成感や充足感を得ることができ、成長できるのです

しかし、親にお尻をたたかれてハードルを越えた場合、感じるのは充足感よりも「終わった!」という安堵感です。そういう子どもは自分から動かない。親がまた次のハードルを持ってくると「ええ、まだやるの?」となります。開成に入るよりも開成に入ってからの勉強が、東大を出ることよりも東大を出てからのほうが大変です。ですから、ハードルは子どもの意志で越えなければ、子ども自身の幸せにつながらないのです。ハードルを越えたら、そのご褒美はもっと高いハードル。それが人生というもの。自分の意志でハードルを越えたら、しばらくすると次のハードルが欲しくなる。そうやって子どもは成長していくのです。

宮本先生子どもにあった学校はどのようにして選べばいいのでしょうか。

宮本 偏差値を気にせず、受験を意識するずっと前から学校訪問をしましょう。客観的に判断するのは難しいと思いますが、文化祭や体育祭、短期体験教室など学校もいろんな機会を設けてくれています。実際に、在校生や先生に接して「ここがいい」と感じるところがあるはずです。中学・高校の6年間というのは多感な時期。どんな学校に行ってもトラブルはあります。でも、自分で選択した学校だったら、自分でリカバリーしようとする。自分で選択したことだったら失敗しても後悔しません。後悔するのは踏み切るべきときに踏み切らなかったとき。いちばん悲惨な入試は、全部落ちることではなく、全部受かってもうれしくないという状況
親が大事を取って、子どもの意志を無視して志望校を下げてしまう。これは一生引きずります。ですから私は、滑り止めは1校あればいい。あとは好きにすればいいと思っています。

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試験当日、保護者の重要な役割とは?

試験まであと少しですが、この時期に気をつけておくべきことはなんでしょう。

宮本 健康管理のみ! 予防接種を受けたからといって油断してはいけません。また、親が不測の事態に動揺してはいけません。

以前こんなケースがありました。2月1日、開成の試験日の午前3時に39度の発熱をしたA君。そのA君に向かって母親はひと言「どうする?」と聞きました。A君は「行く」と行って、翌朝ふらふらな状態になりながら、試験会場に向かい、保健室で受験をしました。試験中は鼻血を出したり、吐いたりしたそうですが、見事合格しました。これはA君が特別強い子だったからという話ではありません。母親の「どうする?」というひと言のおかげで、子どもが自分の意志で気力を振り絞って試験に臨むことができたのです。もし母親が「熱ぐらいなによ!」と言っていたら、子どもは気力が絶えて受けに行けなかったでしょう。「僕もうダメ」と子どもが言っているのに、親が引きずって行っても上手くいくはずがありません。まずは子どもをいたわる気持ちが大切です。

試験会場では、子どもになんて声をかけてあげればいいのでしょう?

宮本先生宮本 それは毎年出る愚かな質問です。なぜこんな質問が出るかというと、要は親が不安なんです。試験会場に向かう子どもの心境は、世界タイトル級マッチのリングに向かうチャレンジャーと同じ心境です。ものすごく張りつめて緊張している。そのときに親が「大丈夫?」と不安そうに訊ねる。どういう反応を期待しているのでしょう。「大丈夫だよ」とでも言ってほしいのでしょうか。子どもの反応を想定せず、自分の不安をぶちまけても、子どもの精神にいい影響を及ぼすはずがありません。
試験会場に親が付き添う意味はたった一つ。無事に試験会場に送り届ける役割だけなんです。
余計なことを一切言ってはいけません。


また、友だち同士で試験会場に行ったり、いろんな方法で緊張を紛らわせると、試験会場に入った瞬間に緊張が高まるのでやめましょう。会場に向かうまでどきどきし、駅で顔見知りの子や塾の先生に会ってちょっと落ち着く。試験会場に着いてまたグーっと緊張感を高めて本番に突入する。これぐらいがいいのです。
親は子どもの緊張感をいい方向に持って行くのを妨げてはいけません。

なるほど。親も一緒に戦うという気持ちが大切なのですね。

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問題をすぐ投げ出すのは、思考錯誤に慣れていないから

『賢くなる算数』は難易度が上がってくると、パッと見ただけでは解けないですね。私、まず問題の意味が理解できません…。

宮本 これは小学4年生の問題です。いまの問題集や参考書は教える側が自己主張し過ぎて、押し付けがましいのが多いのでなるべくシンプルにしました。

基本的に子どもは、モノを習うことを嫌います。自分でやりたがる。どんな子にも学習本能があるのです。算数は加減乗除だけですべての問題が解けるし、良質の問題を難易度の低い順に与えていけば何も教えなくても勝手に伸びて行く。私は8割の子どもは算数に向いていると思っています。なぜ子どもが算数の宿題をいやがるかというと、解く甲斐のないつまらないものが多いから。わくわくしながら問題を解いて行けば、算数は面白くなるはずです。多くの方は「できる子は難しい問題をスラスラ解く」というイメージを持つかもしれませんが、IQ200あろうが、ノーベル賞を受賞しようが、どんな人間にとっても難しい問題は難しい。スラスラ解くことは不可能です。できる子というのは、どんなに難しくても考えることを投げない子ども。諦めなければ必ず答えに行き着けるのが算数です。算数に没頭できれば、考える力と、こらえ性が身につきます。

問題が解けないと、すぐ投げ出してしまう子どもは多いと思いますが。

宮本先生宮本 急かさないことです。結論を急がない。スピードを要求すると終わらせることが目的となってしまい、雑になり、考えなくなってしまうのです。「出来ない!」と、ヒステリーを起こして暴れる子は、試行錯誤することに慣れてないだけ。放っておけば収まりますし、投げ出した問題もリビングの隅のほうにさりげなく置いておけば、たいていの子どもは気になってまた解きます。
疲れたらパズルで一休みしてもらってもいい。勉強机の上ではなく、リビングのテーブルに漫画と一緒に置いたりすると、楽しく取り組めると思います。

ほかに『賢くなる算数』をより効果的に使う方法はありますか。

宮本 教室と違って家庭でやるものなので、緊張感を持ってやってもらうために、ぜひポイント獲得を活用してください。1つの問題につき、答えに対する自信の度合いで1〜10のポイントをつけてもらいます。絶対の自信があれば10、自信がなければ5や2などと書く。正解だとそのポイントをプラス、間違えたらマイナスします。10と書いて正解だったら自信がつくし、そもそも10と書けないくらい自信がなければ見直しをしますから、見直しの習慣がつきます。
お子さんが「答えが出た!」といったら、お母さんは「本当にそれでいいの?」と一言聞いてもいいでしょう。このポイントの部分を曖昧にしないで欲しいです。なお、ポイントはサイト上で登録することもできます。

ポイントが減るというのは、緊張感がありますね。

宮本 教室でもこうした取り組みをしていて、入試間近になると1つのミスにつき、マイナス100ポイントというようなこともやっています。なぜなら、入試というのはミスをしたら落ちるものだから。うまくいって受かるのではなく、ミスをした者から落ちて行くのが入試です。あらゆるゲームがそうであるように、ミスをしたら負ける。サッカーと同じです。こうやれば勝てるという方法はない。とにかくミスをしないことが大切なのです。ミスをしないために必要な方法はたった一つ、緊張感の持続。これだけなんです。

問題に行き詰まってしまった場合は、どうすればいいのでしょう?

宮本 「どこまでわかるの?」と聞いて、子どもに説明させてください。しゃべっている間に気づくことがあります。親が教えて、子どもを受け身にしてしまってはいけません。それでもわからなかったら教材を閉じて、寝て、次の日にやってもいい。問題を閉じるのは諦めではありません。解けなかった問題というのは、必ず頭のどこかに残っているもの。寝ている間も食事の間も、実は脳の中では問題を解き続けているのです。ですから、次にその問題を見るとあっけないほどすぐに解けてしまうこともあります。そして、母親側として絶対に忘れてほしくないのは、試行錯誤することに価値があるということ。問題を早く解けたことよりも、長く考えられたことのほうを評価してあげてください。

算数は自分も苦手で…というお母さんも多いと思うのですが、アドバイスはありますか?

宮本『賢くなる算数』では、楽しくてやめられない問題をたくさん用意しています。「そんな問題あるの?」と思う人は、ぜひお子さんのいないところで解いてみてください。自力で1つの答えを導き出し、解説で別のアプローチの仕方を知り、次に新しい方法を使って少しずつ難易度の高い問題を解くというプロセスがいかに面白いか、そしてお子さんの成長に必要だということがわかっていただけると思います。でも、解けてもそのことをお子さんに得意げに話すのはやめて下さい。「お母さんもできなかったのに、すごいね!」の方がいいですね。『賢くなる算数』で問題を投げ出さないようになれば、中学受験を勝ち抜くのは簡単です。算数に苦手意識のある親子にこそ、手に取ってみて欲しいです。

算数は試行錯誤をすることを楽しむ教科だということがよくわかりました。今日はありがとうございました。

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※頂いた質問の中から、2月の特集ページ内で宮本先生がお答えいたします。

取材協力:Gakken
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