宮本算数教室の教材『賢くなる算数』を受講されているお子さまをお持ちのお母さま3名においでいただき、宮本哲也先生を囲んで座談会を行いました。今回は、その様子をお伝えします。算数の勉強法のみならず、中学受験に向けての勉強や生活の秘訣、賢い子育てのヒントが見えてきました。
みなさんが『賢くなる算数』を知ったきっかけは何ですか?印象はどうでしたか?
息子は算数が大好きで、普通のドリルではおもろくないと言うようになったので、宮本先生の『強育ドリル文章題』(ディスカヴァー・トゥエンティワン発行)をやらせてみたところ、初めて1冊全部あっという間に解ききってしまったんです。「もっとやりたい」と言うので、インターネットで探してみたところ『賢くなる算数』に出会いました。
最初は通信教育のイメージが強くて、決められた期間に決められた分だけやる教材なのだと思っていました。でも『賢くなる算数』は「子どものペースで、子どものやり方で進めていい」ので、最近ではうちの子も自分のペースでやっているようです。
子どもが宮本先生の問題集をどんどん進んで解いていくのを見て「宮本先生はすごい!」と思うようになって……。その頃にちょうど『賢くなる算数』に出会いました。普通の問題集は、広げて見ただけでイヤだと言っていたのに、先生の問題をやっているときは、そういうことばを発することはなくて、子どもが引き込まれていくのがわかりましたね。人に教えたくないぐらい、気に入っています。本当に良い教材だと思っているので、秘密にしておきたいくらいなんですけど……。仲の良いお友だちに教えると、すぐに受講していますね。
きっかけは授業参観で、学校の算数の時間に、子どもがあまりにもつまらなそうにしているのを見かけたことです。本屋さんで宮本先生の問題集を見つけて息子と娘にやらせたところ、2人で競うようにやり始めたんです。すごくいいなと思いながらも、宮本先生の教室に通わせるのは遠いし、残念だなと思っていたときに、インターネットでこの『賢くなる算数』を見つけて、すぐに取り始めました。算数が得意でなくても、数字に慣れている子や基本的な計算ができる子なら『賢くなる算数』のおもしろさを感じることができると思いますよ。
私も、お友だちのお母さんから聞かれて、『賢くなる算数』のことを話すと、「算数が得意な子向けなんでしょ」と言われることがよくありますね。実際もう少し早く出会っていたら、自分で試行錯誤して考える子になったんじゃないかなという感じもします。
算数が得意な子向けに教室もつくったし、得意な子向けにテキストも作りました。教室は、無試験先着順なので、どの学年にも上は偏差値70ぐらいの子が必ずいます。偏差値70の子がへこむような授業をしないと意味がないじゃないですか。それをテキスト化したから、偏差値70の子がスラスラ解けないような教材になっています。
けれども、不得意な子どもが、熱中してやっているんだったら、頭を使った分だけ賢くなります。実際、教室でも偏差値30ぐらいだった子が、できないながらも集中して問題に取り組み、素直に自分なりの努力を続けて、徐々に実力をつけていって、偏差値60レベルの学校に合格しています。得意な子向けには作っていますが、興味さえ持てて、集中力が持続すれば、その分賢くなります。
最初の方はどんどん解いて、1週間で1ヶ月分の4冊が終わるペースでした。「早く届かないかな~」と、待ちきれない様子でしたね。
息子はできない問題があると「寝なさい」と言っても寝ないで、ぐずぐず言いながら解いています。なんとか解いて寝るんですが、行き詰ってしまう時と集中してスラスラ解ける時と、波があるようですね。
行き詰まった時は、寝た方がいいんですよ。どうにもならないという時に寝て、起きると「あー、何だこうすればいいんだ」と簡単に解決することも多いのです。無理矢理やって、解けた気になって寝るから、しばらくイヤになるんです。できない状態で放っておいて、寝て起きてできていたら、中断することに抵抗がなくなります。解けたら嬉しいし、また次やろうという気になると思いますよ。
人間の頭というのは、寝ている間もいつも考えているんです。たとえば、家族でお笑い番組を見て笑っている途中で、急に子どもが、「あっ」と言って、問題を解き始めることがあるそうです。笑っているのに、頭のどこかで算数の問題を解いているんですよ。
解決させた状態で寝ると、頭はもうその問題を考えない。解決しない状態で寝ると、寝ながら解いているんです。そうすると、24時間、頭を使えるような人間になれるので、賢くなります。
私も、やらないときはそのまま放っておきます。親の思惑が見えると、なぜか伝わってしまうようでイヤな顔をするんです。「今日何もやることないなら、やったら」くらいにしていると、機嫌の良いときや留守番をしているときに問題を解いて、「これだけできたよ!」と見せてきたりしますね。
大人も子どもも、人に管理されるのはイヤなんですよ。特に子どもは敏感です。『賢くなる算数』はどうやったら楽しめるかなと考えて作っているので、それがそのままお子さんに伝わっているんだと思います。だから、やらせようと思わないことが大切ですよ。
お子さまは塾には通っていらっしゃいますか?塾の勉強と『賢くなる算数』もだと、ボリュームもあるかと思いますが、バランスはいかがでしょうか?
塾は授業に出ているだけなんです。授業は、すごく楽しいようですが、塾で使っている教材にはあんまり魅力を感じていないようで。
塾の授業で集中して吸収して、家庭学習ゼロでも、ちゃんと成績は上がるんですよね。それなら何にも問題ない。一番気の毒な子どもというのは、塾の授業で集中できず、塾で出される膨大な宿題のせいで、友だちとも遊べず、十分な睡眠時間が取れない子どもです。ボロボロになって、なおかつ成績も悪いという子どもがたくさんいるんです。そういう子どもは、そもそも勉強に興味がないし、義務でやっているだけなので、楽しくないし、身にならない。
では、塾と『賢くなる算数』はどうやって併用すればよいのでしょうか?
『賢くなる算数』は自習用教材ですので、『賢くなる算数』に取り組むことができれば塾で算数の授業を受ける必要はありません。塾の膨大な量の宿題を雑にこなすより、『賢くなる算数』の1題1題に時間をかけた方がきちんとした学力が身につきます。小4で基礎コース、小5で応用コースを学習する場合はカリキュラムがどこの塾よりも進んでいますので、もし塾と併用するのであれば、塾の授業が復習という形になりますね。
塾では授業をしっかり受けて、家では『賢くなる算数』を算数の中心にすえてしっかり解く。塾と『賢くなる算数』との併用の仕方は、この形が一番良いと思います。
皆さまに、先生からメッセージをお願いします。
無理して子どもにやらせようとしないで下さい。たくさんたまるとプレッシャーになるので、たまったテキストはどこかに隠しておいて、常に1冊だけ置いてある状態にして、終わったらまた次を出してあげるという与え方がいいです。
できなかったら、教えるのではなくて、「一旦やめようか」と言ってあげて下さい。一旦やめて寝て、次の日起きたらできることもあります。「やれば」じゃなくて「休めば」と言ってあげた方が、子どもは「じゃあ、やる」と言います。自分の成長が実感できるということが、一番大きな動機付けになると思うんですよ。 励ましてはいけない、心配してもいけない。好きなようにやらせて下さい。親が焦らないことが大切です。
『賢くなる算数』は、中学受験に向け本格的に算数を勉強したいお子さまはもちろん、算数が好き・興味があるお子さまにも楽しんで取り組むことのできる教材です。いろいろな学習進度のお子さまに合わせた配本方法もございますので、まずは一度資料請求してみることをおすすめいたします。