日本大学高等学校・中学校>連載コンテンツ>第6回 交流ロボットコンテスト
11月4日(月・祝)に「第7回中学高校交流ロボットコンテスト」を控えた物理部。第一印象は、とても仲のいい普通の中高生と先生に見えたのですが… 活動場所の物理実験室に入った瞬間、キラキラと表情が変わりました! 「夢中になる何か」があると、どうなれるの? そして、コンテストの結果は? 気になるロボコンメンバーを、取材しました。
日本大学理工学部精密機械工学科が主催するこの大会では、全12校が集まり、1年間かけて作りこんだロボットの動作を競います。今年のロボットは、アニマルロボット(4足歩行)とヒューマノイドロボット(2足歩行)の2種。競技は、『ファッションショー“アニコレ”』に、『ブロック運びトーナメント』、『鬼ごっこ』、『短距離走決勝』、そして『ビーチフラッグ』の全5種目です。
参加は、各校1チームしか認められないため、高校生ばかり。ただし、日本大学中学校のみ、特別な『ロボット講習会』を受講している関係で、別枠として中学生も参加します。昨年、高校生チームは2年連続の準優勝、中学生チームは3位入賞でした。今年は優勝を目指します!
戦いに挑むメンバーは、物理部だけで20人以上!代表の生徒たちにお話をうかがいました。
実際に見せてくれたヒューマノイドロボット。「先輩から受け継がれているエース」だそうで、「しっかりものがつかめます」と、指の関節を見せてくれました。そして、今年はじめて挑戦するアニマルロボ。「ラクダがイメージ」だそうで、「こだわりは安定感!」と、必死に調整中です。ロボットは、コンテスト以外でも披露していて、「学園祭では、みんなが楽しんでくれました!」とのこと。見る人の笑顔が、エネルギーになるのかもしれません。
進捗状況をたずねると、「ロボコンに向けての追い込み時期に、修学旅行がある」と、タイミングの悪さに不満も言いつつ、「作業は順調。しかも、ぼくたちはラストスパートがすごいんです!」と、笑顔。高校生チームの「他のチームに優勝取られたくない! 特に中学生チーム」という言葉に、中学生チームは「もちろん日大中高ワンツーも狙います!」と、心強い一言を返します。よきライバルとして互いを認め合う彼らを見て、一層期待が高まりました。
そして、本番を迎えた生徒たち。それぞれの想いをロボットに託し、戦いに挑みます…
大会当日の会場は、参加する12校の熱気に包まれました。特に、唯一ヒューマノイドロボットとアニマルロボットの両方を出場させる『鬼ごっこ』は大白熱! ここで、日大中高は高校生チーム1位、中学生チーム3位という好成績を樹立しました。また、最終競技の『ビーチフラッグ』で、高校生チーム1位、中学生チーム2位というワンツーも実現。両チームとも大健闘でしたが、残念ながら、総合結果は他校が1位。高校生チームが見事2位を獲得し、これで通算3年連続の準優勝を記録しました。
他校のロボットにも興味津々
動物らしさを競う”アニコレ”
自慢のロボット披露の瞬間!
夢中でロボットを操る生徒たちを優しく見守る先生に、その想いを語っていただきました。
石川先生: ロボット制作は、主に日本大学にいる卒業生が来て教えてくれています。また、中学3年生に向けて開催される『ロボット講習会』も、理工学部精密機械工学科の学生が指導に来てくれて、これをきっかけに物理部に入部する生徒も多いです。まさに、理想の中高大院連携。一貫教育の恩恵と言えるでしょう。 一般的に「理科離れ」と言われていますが、みんな理科が嫌いなのではなく、触れる機会がないだけ。うちの物理部は部員がとても多いです! みんな、「ロボコン優勝」という目標に向かって、夢と笑顔にあふれた毎日を送っています。
今回、総合優勝を目指した生徒たちにとっては、悔しい思いが残ったかもしれません。しかし、代々磨きを重ねたヒューマノイドロボットも、初めて挑戦したアニマルロボットも、大健闘でした。この経験をバネに、さらに磨く技術は、将来、世の中に注目されるロボットの誕生につながるかもしれません。わたしたちにも夢と笑顔を与えてくれる、そんな彼らの活躍。来校の際に、のぞいてみてはいかがでしょうか。
日時: 11月30日(土) 中学校 9:30~ / 高等学校13:30~
会場: 日本大学高等学校・中学校 アリーナ