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在校生のインタビューということで訪ねた日大明誠の教室で、目に飛び込んできたのは「優勝」と書かれた賞状やトロフィーたち。昨年、空手の全日本高校生大会で日本一を決めた3年生の大澤さんがお話を聞かせてくださいました。逞しい体格に知的な表情で、まさに文武両道を突き進むオーラを放つ大澤さんですが、この成長は高校入学後のことのようで…
名 前: | 大澤佳心さん |
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所 属: | 日本大学明誠高等学校特進コース3年 |
受賞歴: | 2013秋季関東極真空手道選手権大会 一般上級の部 優勝 2013全日本高校生選抜空手道選手権大会 優勝 2012極真空手 ワールドユースエリート 中量級 2位 |
エデュ:空手をやっていて、一番楽しいことは何ですか?
大澤さん:空手って、下は3歳から上は60歳まで幅広い世代の方と一緒にやるので、そこから学べるいろいろなことが楽しいです。自分より年上の方へ教える機会もあって、相手の立場を考えながらも、空手のルールを大切にする。そういう工夫をしています。
エデュ:逆に大変なことは?
大澤さん:通っている道場は、全国的に見れば特別有名なところではなく、恵まれた環境とは言えません。そんな中、自分で自分に足りないものが何か、そしてそれを補うために必要なものは何かを考え、メニューを組むということ。それがとても大変です。
エデュ:自分で考えて自分で決める力が必要なのですね。
大澤さん:空手の師範がおしえてくださったことの一つに、「自分で考える力をつけろ」ということがあります。最近でも、せっかく出場が決まった海外での大会と、学校の実力テストが重なって…。自分で考えて、実力テストを受けました。試合とテストが重なることはよくあるのですが、不思議なことに、勉強をがんばると試合の結果もよくなるんです!
エデュ:いつから今のような力が身についたのですか?
大澤さん:試合で賞が取れるようになったのは、高校に入って少したってからです。それまではやんちゃばかりしていました。
エデュ:変わるきっかけはあったのですか?
大澤さん:高校に入学したては先生に迷惑ばかりかけていました。言うことを聞かないぼくに先生が言ってくださったのは、「克己心をモットーにがんばれ」という言葉。とても印象に残りました。だんだん反省する気持ちが生まれて、高1の夏、「もっとまじめにやろう」と、頭をボーズにしました。先生との口論が今のぼくにつながっています。
エデュ:高1の夏ということは、早くに改心できたのですね。
大澤さん:そうですね。早くに気づくことができて、それから空手に集中できて結果が出始めました。クラスの友だちもみんなまじめでいい友だちばかりで。ぼくが試合に勝つと自分のことのように喜んでくれるんです。周りの人たちからいい影響をもらっています。
エデュ:日大明誠に入学した理由は何ですか?
大澤さん:空手をずっとやりたかったので、大学の付属校のほうが集中しやすいかなと思ったのがきっかけです。
エデュ:実際、どのくらい空手の練習ができていますか?
大澤さん:月・木曜は試合に特化した練習+自主トレ、火・水・金曜はジム+自主トレで19時から23時頃まで、土曜はいろいろな道場から「本気で勝ちたい人たち」が別の道場に集まって3~4時間トレーニングします。日曜以外はみっちり空手を楽しんでいますね。付属校ならではだと思うのですが、課外活動を真に応援してくれる環境です。
エデュ:ほかに、入学してよかった点はありますか?
大澤さん:特進クラスに入れたこともよかったです。日大でも上のレベルの学部を目指す人や、他の難関大学を目指す人にはうってつけではないでしょうか。あとは何より、いい影響を与えてくれる友だちと出会えたこと。卒業したくないのが本音です。
エデュ:今後の目標は?
大澤さん:卒業後は日大に進学し、今と変わらず空手を続けていきたいです。まずは、一般の全日本大会で優勝することが目標。そして、世界大会を目指したいですね。
「高校生日本一」ということを鼻にかけることもなく、終始謙虚な姿勢で対応してくださった大澤さん。担任の先生から教わったという「克己心」が根付いているからなのでしょうか。「空手の技を見せてください」という編集者のわがままな依頼にも快く応じてくださり、日大明誠で養われる「人間性」というものを垣間見たような気がしました。