和光中学校掲載日:2013年9月10日

「学校大好き!」な生徒がいっぱい和光中学・高等学校の人間力とは

口コミで多くの入学志願者が集い、在校生・卒業生の保護者の方がブログやSNSで絶賛するという和光中学・高等学校。コミュニケーション力や発想力が問われる推薦入試では難関大学へ合格する生徒が続出。こうした豊かな人間力を育て、多くのファンを増やし続ける当校の魅力は何なのでしょうか。両角校長先生にお話を伺いました。

知る楽しみを学ぶには「読書」

今回インタビューした両角校長先生

日本の自己肯定感は米国の6分の1

エデュ:校長先生が思う教育における問題点について教えてください。

校長先生:日本青少年研究所が2012年に行った調査によると、「私は価値のある人間だと思う」という高校生の割合は、米国46.1%、中国37.4%、韓国36.5%であるのに対し、日本は7.3%。日本の高校生は、極端に自己肯定感が低いということがわかります。わたしはこのことに強く危機感を抱いています。

「65点」を褒めてあげてください

エデュ:日本の若者の自己肯定感の低い要因について、校長先生はどのようにお考えでしょうか。

校長先生:入試説明会などで、「お子さまがテストで65点を取ったとき、何と言いますか?」という質問を投げかけると、多くのお父さま・お母さまが「平均点は何点なのか」と聞き返してこられます。「せめて平均点を」という考え方は、平均点を取れない生徒たちに「自分はダメだ」と感じさせてしまいます。平均点とは、半数の生徒が取れなくて当たり前のもの。競争をさせるより、取得できた65点を褒めて、学ぶ喜びを教えてあげてほしいと思います。

和光の生徒たちは学ぶ喜びを知っています!

学ぶ喜びを知っている和光生

エデュ:和光の生徒たちには、学ぶ喜びが浸透していますでしょうか。

校長先生:ある大学の先生が本校に来られた際、テスト返却の光景を見て驚かれました。生徒同士が隠さずに見せ合っていたからです。本校では、テスト結果が何点であろうと、その点数分、賢くなったととらえています。ですから、恥ずかしがらないのだと思います。成績が及ばない生徒には補習を行いますが、対象者以外の成績のいい生徒も「補習に参加したい」と申し出てくることがあります。これは、成績に関わらず、単純に学ぶ喜びを知っているからこそできる行動であると確信しています。

「共に生きる力」を社会に輩出

ルールはみんなで決める!服装や髪型は自由

生徒・教職員・保護者でつくるルール

エデュ:教育目標「共に生きる」とは、どういうことでしょうか。くわしい取組みについてお聞かせください。

校長先生:学習面においては、生徒の「なぜ?」「どうして?」を育てて学びを定着させるように心がけており、また、討論や感想・意見交流など横の関係のある授業を大切にしています。和光中学は「自由な学校」で、頭髪も服装も自由ですが、それは自主的精神は自由な環境の中でしか育たないと考えているからです。本校の自由の中心は「意見を言える自由」です。ルールはありますが、学校側が一方的に押しつけることはしません。生徒・教職員・保護者の代表で構成する三者協議会で話し合い、最終的には生徒会で決定します。

みんなで泳げるように上級生が指導します!・秋田でおこなわれる3日間の農業体験!・卒業式でも生徒たちの個性が溢れる!

共に生きるためのアイディアを

エデュ:保護者・生徒・教職員も「共に生きる」なのですね。

校長先生:はい、そういうことです。しかしそれだけではありません。本校の最大の特徴としては、1クラスに数名ずつ障がいを持った生徒が在籍し、共同教育を行っています。そのため、生徒たちはルールを決める際、弱い立場の相手に合わせる習慣が身についています。例えば、水泳合宿で朝の起床時間を決めるとき、「自分はいいけど、車いすの子は少し時間がかかるんじゃない?」というような提案が生徒のほうから出てくるのです。最近は、ADHDやアスペルガーなど目に見えにくい障がいも多いですが、本校では1年生の総合学習でそうした障がいについても学びます。安心してもらえると思います。

幸せのいすを増やせる大人へ

エデュ:それでは、和光で学ぶ生徒たちに、卒業後どのように巣立ってほしいですか?

校長先生:最初に申し上げたとおり、日本の教育の問題は自己肯定感の低さ。その根源は競争社会による差別。和光で学んだ生徒たちには社会で差別をなくせるような活躍を期待しています。こんなことを言うと、「競争社会で生き残れないぞ!」なんて言われることもあります。「人生はいす取りゲームですよ。100人中30人しか幸せのいすに座れないとしたら、どうするの?」と。でも、そう問われた和光生は、迷わず「いすを増やす!」と答えます。わたしは、そういう大人を輩出していきたいですね。

エデュ:ありがとうございました。

編集者から見たポイント

社会に出てからは、芸術系で活躍される方や起業される方も多いという和光生。「共に生きる」力を蓄え「幸せのいす」を増やせるようなみなさんが、手を取り合い社会で活躍することで、日本も変わっていくのかもしれません。
これまで自分に自信がなく、人と接するのが苦手だったお子さまさえも、成長するチャンスが用意されているように感じます。そのような期待感が生まれる和光の魅力を、学校説明会でぜひ体感してみませんか?

説明会スケジュール
イベント名 日程 時間 概要
入試説明会 10月5日() 13:30~15:00 クラブ活動を公開
11月23日() 10:00~12:00
12月14日() 13:30~15:00
1月11日() 13:30~15:00
和光祭(文化祭) 11月2日()
11月3日()
10:00~ 入試相談コーナーあり