生徒の観察力と意欲を育てた「ホタルプロジェクト」

『学校ビオトープ大賞』の授賞式
「ホタルプロジェクト」は、理科実験プログラムを重視し、中高6年間で185もの実験を行う小野学園を象徴する高度なプロジェクト。 2009年、東京農大と連携して行われた福島県鮫川村での観察実習からスタートしました。自然の中で光輝くホタルを見た生徒たちは、「ホタルの飼育を通して環境問題を考える」というテーマにとても意欲的になり、校内のホタル自生研究室で幼虫を飼育。エサやり、飼育環境に修正を加えながら毎日交替で育ててきました。そして今年、自ら設計して開園した「大井町自然再生観察園」に放流。夜空に光り輝く「小野ぼたる(※)」に出会う瞬間を迎えたのです。
※注 小野学園の生徒たちは、自分たちが育てたホタルをこう呼んでいます。わたし、「ホタルプロジェクト」で変わりました!by.プロジェクト1期生(高3)
三藤さん 第1期 班リーダー
母も驚くリーダーシップ母が心配するほどおとなしい子どもだた私ですが、リーダーになって成長できました。「変わったね」って言われるのが嬉しいです!
西村さん 第1期 班リーダー
絶滅危惧種をなくしたい育てているうちに、はかないけど命なんだと気づき、責任感を感じました。
“絶滅危惧種”なんて言葉を、この世からなくしたい!
古山さん 第1期 西村班
実は理系の自分発見!ホタルの飼育や里山実習のおかげで、初めて爬虫類が好きだって気づきました。理系もイイかもって!
将来は、放射線技師になりたいです。
大成功!ホタルの夕べ
今年6月8日~10日、小野学園の生徒たちが育てたホタル
「小野ぼたる」の鑑賞会が、大井町自然再生観察園で行われました。
来場者なんと2232人の大成功!
「ホタルプロジェクト」1期生たちも、
「都会でも本当に飛ぶんだ」「ここまで成長するのか」と感動。
「小さな子どもが、“ホタル飛んでるね”と楽しそうでうれしかった」
と、ホタルをとことん研究して育て、
東京の地にホタルが飛翔する空間を用意できたことに、
大きな達成感を感じたのです。
社会貢献できる存在になってほしい ~担当教員の想い~

教頭 栗田 和則 先生
発起人として、ホタルプロジェクトを支えてきた栗田教頭先生。
「教師の役割は、生徒が能力を発揮できるように導いていくことですね」
栗田教頭先生: 「ホタルプロジェクト」は、地球温暖化を身近に感じるためには、ホタルのような弱い生物が生きられる生態系がどうやったら実現できるかを考え、実践するのがいいだろうと考えてスタートさせたものです。それにしても、生徒たちはここまで本当によくやってくれました。
実習教育で学力が向上、合格率もアップ
体験を通じてこそ自分の立場が実感でき、社会貢献できる能力が培われるのだと思います。理科の実習・実験を重視する教育プログラムの目的もそこにあります。その成果も実を結び、理数系学部への合格率も急速に上がりました。総合的な学力の向上にも理科教育が役立っているのだと思います。

まだまだあります。わたしが感じる小野学園で成長できた理由 by.プロジェクト1期生(高3)

1. 少人数制
少人数なので、部活などでかかわりのない後輩のことも知っています。授業を担当しない先生も、相談にのってくれます。卒業した先輩も、遊びに来てくれている学校です。(古山さん)
2. あいさつ・礼儀が身につく
先生や先輩へのあいさつがしっかりとできます。最初はできなくても、先輩が礼儀とともに教えてくれるのです。他校の文化祭に行っても、知らない先生に自然とあいさつしてしまうくらい、身についています。(西村さん)
3. 生徒が行事をプロデュース
サイエンスオープンキャンパスなどの行事が多く、企画から生徒が主体となって動きます。リーダーになる機会も多いので、協力しあったり、後輩を指導することもできるようになりました。(三藤さん)
今後の学校イベント日程
学校の雰囲気を感じるには、イベントに参加するのが一番の近道です。ぜひ足を運んでみてください。
イベント名 | 開催日 | 時間 |
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サイエンス・オープンキャンパス (中学受験生対象 理科実験教室) | 2013年 7月28日(日) | 13:00~ ※要予約 |
中学校説明会 | 2013年 8月29日(木) | 10:00~ |
2013年 9月18日(水) | ||
2013年 10月17日(木) | ||
11月以降の日程はこちら » |