手作り道具が教えてくれること

授業開始前、理科室に集まる生徒たちの手には、何かが入った透明のケースが提げられています。それは何かとたずねると、「これは実験ボックスです」と、笑顔で答えてくれました。 「中に入っているのは、光の実験に使う光源装置です。最初の授業のとき、自分で作ったんですよ!」と、誇らしげな様子。『凸レンズを通る光の進み方』という授業で行う実験に使用する光源装置を、生徒たちが手作りしたのだそうです。 自ら作る理由について、授業担当で理科主任の磧谷(せきや)先生にうかがいました。

実験ボックス・光源装置

本校の実験の最大の特色は、「実験道具を生徒自身に作らせること」です。また、作った道具は『実験ボックス』に収納し、自分で管理させます。それにより、道具を大切に扱い、自分で問題解決をする力が身につきます。
例えば、実験中に光源装置の光がつかなくなったとします。その場合、自分で作った道具だから自分で直そうとしますよね? 与えられた光で実験を行うのではなく、光そのものを作るところから始めることにより、「自分で何とかしよう」という力を身につけさせるのです。

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暗闇の中からも伝わる情熱

「実験タイムに入ります!」という先生の一言で、生徒たちが一斉に静かに準備を始めました。机の上に余計なものが置いてある生徒には、隣の生徒同士で注意し合う姿もあり、実験に対する情熱が伝わってきます。
光の実験なので、教室は電気を消し真っ暗に。事前に受けた先生からの説明をもとに、光源装置とレンズの距離によって変化する光の様子を、プリント上に書き記します。
熱中するあまり、思わず椅子から立ち上がって作業する生徒、思わず「おー!びっくり!」と声を上げる生徒…興味を持って積極的に取り組む姿勢から、単に与えられた「理科の実験をこなす」というより、一人ひとりが「課題解決に挑む」という雰囲気が感じられます。

授業の様子

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遊びから生まれる新発見

与えられた実験作業が早く終わってしまった生徒には、「自由にいろいろ試してみていいよ」と、先生が声をかけます。
すると生徒たちは、光に鏡を当てて反射させたり、隣の生徒に鏡を借りて複数の反射を作ったり、工夫してさまざまな実験を始めました。
中には、数人の生徒で集まって複数の光源装置や鏡を駆使し、大きな光のモチーフを生み出すグループも。
この様子について、授業担当の磧谷先生にうかがいました。

授業の様子

実験が早く終わった生徒には「遊ばせる」というスタイルが、本校の実験の2つめの特色です。与えられた課題をもとに、自分で考え、手を動かすように、いろいろやらせてみます。
すると生徒たちは、失敗と工夫を繰り返し、新しい発見に出会えるのです。
教室には、系列である東京電機大学に通う卒業生が学生職員として来ていますので、気軽に質問対応もしてくれます。
生徒たちにとって、何でもトライできる環境です。

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【取材を終えて】

生徒たちを見ていて、周囲と協力しあいながら実験をしている姿が印象的でした。暗記だけでは太刀打ちできない大学入試が増える中、「試行錯誤をしながら問題に立ち向かう力」を育んでいた実験の授業だったように思います。
進学実績の裏には、このような工夫があるのかもしれません。

学校説明会・イベント日程

◆中学校
開催日 時間 イベント内容 詳細
6月22日( 10:00~11:30 ミニ説明会※保護者対象 詳細はこちら
7月15日(月・祝 10:00~12:20 オープンスクール
9月14日( 14:00~15:30 学校説明会
◆高等学校
開催日 時間 イベント内容 詳細
7月15日(月・祝 10:00~12:20 オープンスクール 詳細はこちら
◆TDU武蔵野祭(文化祭)
開催日 時間
9月21日( 9:30~16:00
9月22日(