去る6月3日、横浜でトライ主催の「和田秀樹氏セミナー/
医学部合格に必要なこと」が開催されました。
医学部受験を知り尽くした和田秀樹先生のお話を直接伺えるチャンスだということで、インターエデュ編集部も参加させていただくことにしました。

梅雨入りを間近にした6月のこの日、トライが主催する和田秀樹氏セミナー「医学部合格に必要なこと」の
会場には、受付開始時間の10時30分を前に、すでに多くの参加者が集まっていました。
セミナー開始の11時までにはまだ時間があるというのに、参加者は続々と受付に並び、順次会場へと案内
されていきます。11時になって和田先生がご登壇され、いよいよセミナーの開始です。
和田先生が開口一番、「東大医学部の定員はおおむね90人程度ですから、全国で90番以内に入っていないと合格できない、みたいに考えてしまう向きがありますが、そういう考え方は必ずしも正しくありません。」
とおっしゃいました。
「過去の試験に置いて、最低合格点が何点だったのかを調べて、その最低点をクリアする勉強をすることが、もっとも効率がいいのです。ちなみに私の時には、440点満点で290点が最低合格点でしたから、この290点を目標にしました。」と和田先生は続けられました。
会場のあちこちで、参加者の頭が納得の頷きを繰り返すのが印象的でした。
和田式勉強法のポイントはいくつもありますが、より重要なポイントは次の4つです。
中学受験においては、早い方だと小学校2~3年生から受験対策を始めますが、中学受験より科目数の多い大学受験において、高校2~3年からのスタートでは対策が難しくなると和田先生はおっしゃいます。「本当は中学1年ぐらいから対策をとっておきたいです。特に数学と英語は早めに対策して、できれば高校1年で、センター試験9割とれるぐらいに完成させておく。」のが重要とのこと。これを和田先生は『先行逃げ切り』と表現されました。
和田先生は、単に志望校の偏差値をクリアするための勉強をするよりも、志望校の出題傾向を踏まえた勉強が重要だとおっしゃいます。大学によって問題は異なるので、単に偏差値をクリアするような勉強では、志望校の出題傾向には対応できません。そのため過去問題を軸にした勉強
が重要になるのです。
単に偏差値重視の勉強をしても、合格の可能性が高まるわけではなく、むしろ「志望校の出題傾向に合わせた勉強」こそが重要だと和田先生はおっしゃいます。
和田先生によれば、受験勉強は「時間より量」が大切だとのこと。他人が3時間かけてやる勉強を1時間でやれるほうが効率がいいわけです。
「和田式というと、“数学は暗記だ”ということが取り上げられて、誤解されることが多い訳ですが、私が言いたいのは、数学の問題を1時間かけて1問解くよりも、問題を見て直ぐに答えを見て、1問あたりにかかる時間を短縮して、よりたくさんの問題に当たったほうが効率がいいということです。つまり、短い時間でたくさんの勉強量を確保しましょうという発想です。」
このお話には、多くの参加者が頷いていらっしゃいました。
これまで、医学部受験のための対策コースは大手予備校などのものが中心でしたが、これらは1人の講師が100名もの受験生に一律に授業するスタイルが中心なので、どうしても受け身型の勉強になってしまい、授業についていけるかどうかがポイントになってしまっていると和田先生はおっしゃいます。
しかし、暗記が得意な子がいれば、逆に暗記が不得意だという子もいるように、効率的な勉強方法は個々に違うものです。受け身型の勉強では、ひとつの方法で勉強が進み、それで成果が出ないと「できない」と評価されてしまう。しかし、それは「できない」のではなく方法が合っていないだけで、和田先生によれば、「ひとつのやり方で成績が伸びなければ、違うやり方をすればいい」ということになります。
つまり、個人の元の学力や個人の特性を踏まえて、勉強のやり方を変える個別指導が重要だということです。

「トライ式医学部合格コース」では、まず和田先生作成の問題で学力診断を行い、
その結果を踏まえて個々の学習計画を策定します。この計画は完全オリジナルで作成します。
その計画に沿って、トライのプロ講師が課題や宿題を通して勉強を一緒に実践していきます。もちろん、指導はマンツーマンで行われます。
その上で、毎月のチェックテストで定着度を確認しながら、着実に計画を遂行してきます。
和田先生がセミナーでお話になった、医学部合格に必要なさまざまなノウハウを凝縮した「トライ式医学部合格コース」。
これは、従来の予備校型受験対策にはない、大きな可能性を持った受験対策カリキュラムといえるでしょう。