世界に誇れる新校舎完成!自然と共存し、人間力を培う教育を

帝京大学グループは、「自分流」という教育理念のもと、幼稚園から大学院までの教育を行っている。長年培ってきたその豊富な経験・知識・ノウハウを生かし、2005年、帝京大学小学校は設立された。「自分流」とは、「自分で問題意識を持ち、考え、判断し、行動し、それによってもたらされた結果に対して責任を持つ」ことであり、「21世紀のグローバル社会に通用しうる人材」の育成につながる。帝京大学小学校では、これに沿って教育目標を「強く・優しく・美しく」と掲げ、「知・情・意・体」のバランスがとれた子どもの育成を目指す。勉学では「情報収集・管理力と国際感覚の向上」に特色を出すとともに、強い意志と行動力、そして豊かな人間性の育成に注力している。
今年(2012年)春、待望の新校舎が完成したばかりの帝京大学小学校を訪問させていただいた。新校舎を見学させていただくとともに、学校の教育理念を実践する学舎の中で、先生方の子どもたちへの熱い思いに触れ、外見だけでない学校の本質的な魅力と可能性を強く感じたので、ここにレポートさせていただきたい。

校内まで乗り入れるバスで通学も安心!~万が一の災害時にも、細かく配慮した設計、設備
帝京大学小学校:バス

帝京大学小学校の朝は、スクールバスや公共のバスから降りてくる子どもたちの元気な挨拶の声で始まる。警備員の方が見守り、先生方が一人ひとりに声をかけ、出迎える中、子どもたちはバスから降りてくる。
帝京大学小学校までは、「高幡不動」、「聖蹟桜ヶ丘」からノンストップの直行バスが運行しており、「多摩センター」からも校内までバスが乗り入れている。公共の路線バスで学校直通があるところは少ないだろう。また、「高幡不動」、「聖蹟桜ヶ丘」、「多摩センター」からスクールバスもあり(1、2年生のみ、有料、登録制で教員が付き添う)、安心して通学できる環境が整っている。「新宿」から最寄りの「聖蹟桜ヶ丘」までは京王線利用で約30分、バスで10分という立地。案外、通学エリアも広いのではないだろうか。京王線、小田急線沿線からはもちろんのこと、JR中央線、南武線、横浜線、多摩モノレールなどからもアクセスしやすいので、実際に足を運んで確認してみる価値がありそうだ。

正門のすぐ奥には、災害時の備えとして学校の備蓄庫があり、児童240名が3日間、生活できる食料・生活用品の備えがある。新校舎では、外観の美しさに目が行きがちだが、3・11以降の建設ということもあり、災害時の対策も講じられている。校内の階段とグラウンドを1本につなぎ、避難をしやすさを考慮した設計、停電時にも外部と通信ができる電話を確保、水道管を直接つなぐことで断水を防ぐ等、設備面での配慮があることは、安全な学校生活という点で大きな意味を持つであろう。

帝京大学小学校:登校
新たな出会いの中で戸惑いと期待。高校生として、ケジメのある生活が心地よい!「大きな声でみんなが挨拶してくれる、気持ちのよい学校です」
帝京大学小学校:理科室・教室

自然に囲まれ広々とした校庭では授業開始前から、走りまわる子どもたちの元気な声が響く。洗練されたデザイン、大きなガラス張りの校舎。自然にマッチした美しい外観に目を奪われる。この春完成した、世界的建築家、隈研吾氏の設計による新校舎である。日本の伝統を取り入れ、自然環境、自然の素材を生かした建築であるとともに、最先端の科学技術も駆使した設備を備える。教育の不易な部分を大事にしながら、流行をバランス良く取り入れた施設だという。「自然との共存を学校教育に取り入れながら心の教育ができるようにという、新校舎のコンセプトと一致する形で、質の高い教育をしていきたい」と星野昌治校長は語る。

広々とした校舎には、随所に自然素材が用いられ、明るい開放感とともに温もりが感じられる。「人間教育はもちろんですが、質の高い学力、豊かな感性を身につけることができる教育、アカデミックな教育をしたい」と校長。そうした学校の教育理念や子どもたちの教育に賭ける姿勢は、新校舎のいたるところに反映されている。

教室は、基本的にオープンスペースになっており、従来の教室のイメージを覆すのびのびとした空間だ。全教室に電子黒板が入り、デジタル教科書を採用した効率の良い授業が行われる。帝京大学小学校では、1年生から教科担任制指導と少人数指導を行っている。基礎学力の定着を徹底するため、朝は「キャッチアップ・タイム」を実施し、スレートPCを使って100マス計算や漢字学習をしたり、辞書引き、朗読など、学年に応じた学習に取り組んでいる。放課後には、4~6年生が、英語検定・漢字検定・数学検定・日本語検定に挑戦するために設けられた学習時間「チャレンジ・タイム」もある。授業は週5日制だが、土曜日には「サイエンス・クラブ(理科実験)」や「ハイレベルスタディー・コース(中学入試を想定したレベルの高い問題への取り組み)」といった特別授業が行われている。

帝京大学小学校:英語教室

理数教育の重視の姿勢も顕著である。理科室は2つ。観察、実験を十分に行うことができるようにとの配慮だ。さらに、理科的素養を身につけるため、プラネタリウムが設置され、日常の中で自然観察ができるようにと大規模なビオトープも作られている。理科の模型なども、子どもたちが見えるよう展示され、学習への興味・感心を高め、創造性、発想を豊かにする工夫がなされている。

英語教室も低学年用、高学年用の2室。1年生からネイティブ・ティーチャーによる週2時間の英語指導が行われ、5、6年生では週3時間に増える。英語に楽しく触れ、生活に密着した基礎英語力を育成し、国際人としての資質向上を目指していく。

良き先輩や仲間に囲まれて、目標を持って、部活・生徒会に取り組む!「ナイター設備の下での野球の練習に、わくわくしています」
帝京大学小学校:生徒作品

豊かな感性を育むという面から、新校舎では芸術系の施設にも心を配っている。 音楽ホールは2室。普段の音楽の授業のみならず、音楽鑑賞や児童の音楽の発表会に利用が予定されている。新しく楽器も購入し、4年生以上の子どもたちが参加できる吹奏楽クラブも立ち上げた。

広々とした学校のいたるところに、子どもたちの作品が展示されているのも特徴的だ。子どもの作品に対する先生方の愛情が感じられるとともに、子どもたちにとっても励みにもなるに違いない。図工室には、本格的な陶芸窯が備えられている。子どもたちが作った陶芸作品が、展示スペースに並ぶ日も近いだろう。

帝京大学小学校:音楽室・生徒作品

メディアセンターも、非常に充実している。1階に図書室、2階は発表スペース、3階には1人1台使用できるようパソコンを設置したコンピューター室がある。今後、ますます進んでいく情報化社会に対応できるよう、情報収集・管理力を養うとともに、インターネットを正しく利用する判断力を培うためにメディア・リテラシー教育にも力を注ぐ。

新校舎には、子どもが自由に使えるスペースが多くとられ、遊び心のある空間が広がっている。楽しげに語り合う子どもたちの様子が目に浮かぶようだ。多様な空間の中で、子どもたちは豊かに発想を広げ、創造力を高めていくことだろう。ランチルーム(家庭科室と兼用)では、異学年の交流する機会も持たれるという。ここでも様々な人間関係が生まれ、子どもたちの学校生活をより活気のあるものにしていくに違いない。

四季折々の花、自然を楽しむこともできる恵まれた環境。元々あった多くの木々や植物に加え、新校舎建設を機に、新しい木もたくさん植えたという。レモン、みかん、桃など実のなる木も多い。今は小さな木もやがて成長し、実りの時を楽しみに待つ子どもたちの輝く顔を、季節毎に見られる日も訪れることだろう。

新校舎という外見の素晴らしさばかりでなく、確かな理念とカリキュラムをもって、教育に取り組む帝京大学小学校の今後に、さらに期待が高まる。

受験生へのメッセージ「悔いのない中学校生活を送り、友達との絆を深めてほしい」「早めの受験勉強スタートで、余裕をもって受験に臨んでください」 1F:授業でよく使用する部屋は1Fに。ゆとりある体育館でのびのび! 2F:帝小テラス・帝小ホールは2Fに。3.4年生用の教室もココ! 3F:眺めのいい3F!メディアセンターには一人一台以上のパソコンで快適授業!