聖望学園中学・高等学校は、キリスト教主義の精神を基本理念とし、生徒一人ひとりを大切にする教育で、文武両道の実現を目指している。実際、運動部の活躍はめざましく、文化系でも全国大会出場を果たしている部もある。大学進学においてもGMARCHを中心に合格実績を伸ばしており、国公立、難関私立大学合格への指導の体制も整っていることから、今後さらに躍進が期待される。

今回は、聖望学園中学・高等学校の関純彦校長と募集広報部部長・特別進学コース主任、佐藤淳二先生に、同校の教育についてお話をうかがった。また、中学3年生、高校2年生各1名の生徒さんに学校生活の様子を聞かせていただいた。アットホームな学校の雰囲気と、学校生活を楽しみながら、部活に勉強にと精一杯頑張る生徒の様子が伝わってくるインタビューとなった。

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キリスト教の精神を将来の心の糧に!生徒の気持ちをつかみ、心に響く授業を意識

関純彦校長

キリスト教の精神を教育の基本理念とする聖望学園中学・高等学校では、聖書、礼拝の授業がそれぞれ週1時間ずつ設けられている。

しかし、同校はキリスト教信仰に関して、いたって柔軟だ。
決して信仰を強制するものではなく、心に留めてほしいという姿勢であり、自分自身の価値観や考え方を確立させる過程にある思春期の生徒にとって、キリスト教というひとつの価値観を学ぶことにもまた、意味があるととらえる。

関純彦校長はキリスト教の教えは、すぐに生徒に理解されることもあれば、「将来、辛いこと、苦しいことがあったとき、聖書やキリストの話を思い出し、こういう考え方があったんだ、こういう考え方で救われるということがあればそれも意味がある」と語る。

さらに、どんなに良いことでも生徒達に伝わらなかったら意味がないと、教員が生徒に理解させるための言葉や態度をきちんと持つことの必要性を強調する。生徒の気持ちをつかんで、心に響くようにすることが大切だと。

このことは聖書、礼拝の授業だけにとどまらない。情報の授業も担当されている校長は、「生徒の様子を確認してから、授業を進めていきます」とユーモラスに語られたが、これは校長のみならず、しっかりと生徒一人ひとりを見つめ、指導していく学校の姿勢そのものだと感じさせられた。

目標を持って、学校生活を楽しんでほしい!人と人との関係を大切にしたアットホームな雰囲気の学校。

リニューアルした聖望学園の制服

関校長は「中高6年間、生徒達に楽しく過ごしてほしい。目標を持って、充実した毎日を過ごしていくことが大切!」と生徒への思いを語る。進学への準備に追われるばかりでなく、まず学校生活を十分に楽しんでほしいという。

自分の学校にプライドを持って、明るく学校生活を送ってほしいという考えが基本にあり、様々な場に息づいている。2008年の制服をリニューアルもそのひとつだ。
以前の制服は、伝統のあるものだったが時代に合わなかったため、シルエットがきちんと出る、今の時代に合う制服にリニューアルした。生徒が自分達の制服を好きになり、学校にプライドを持つことにもつながってきているという。

また、芸能人が来校したり、TVの撮影が入ることを嫌がる学校も多い中、同校ではそうしたことを否定しない。
テレビの撮影で、生徒達が活気づいたり、楽しんでくれる様子を見るのはうれしい。勉強、勉強でなく、楽しんだり、息抜きができるようなことも、生徒達には必要と考えている(この夏には「アイドリング!!!」の番組企画で、野球部の試合応援に、アイドリングの曲を音楽部が演奏する、といったもので、撮影が行われた)。

佐藤淳二先生

生徒達を温かく見守る先生方の様子が浮かんでくる。
佐藤淳二先生は同校について「プレッシャーをかけて、上から指導していくというような学校ではない。内気な子でも、自分を表現する場がある学校」と語る。

友人関係や先生と生徒の関係が良くなければ、学校行事も進学についての指導もうまくいかない。隣人愛といった、キリスト教精神が土台になっていることも大きく、人と人とのつながりをとても大切する学校だ。

多くの卒業生が、何かにつけて学校に訪ねてくるという(取材当日も何人かの大学生が職員室に来ていた)。それは聖望学園で過ごした学校生活の楽しさや先生方との絆を物語っているように思える。

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自主的に勉強する仕組みが充実!生徒のモチベーションを高める教育を。

聖望学園中学校の学習指導において、特に重視しているのは、生徒が自主的に勉強できるようになることだ。
そのために、細やかなカリキュラムが組まれ、指導がなされている。

聖望学園 外観

中でも特に注目されるのは、「ME(ミー)」だ。MEは「Mathematics」と「English」の略で、学習の中でも特に積み重ねが大切な英語と数学について、毎週金曜日の放課後に、その週に学習した内容の確認テストを行うというもの。

部活動が盛んな同校だが、金曜日はすべての部活を休みにし、全員がテストに臨む。生徒はテストに合格するまで帰ることができない(1回のテストで合格できなければ、再テスト。それでもクリアできない生徒に対しては6時まで補習が行われる)。短いスパンで確認することで、知識を定着させ、学習習慣をつけるのに役立っている。
「中学校で自分から机に向かう姿勢をつくり、高校に進学してほしい」と佐藤先生は話す。

難関国公立大合格!難関私立大合格!GMARCH合格数上昇!

高校では、特別進学コース、総合進学コースの2つを設け、生徒の進路や部活動への取り組みに応じた指導を行っている。
特別進学コースは、難関国公立や早慶上智といった難関私立大の合格を目指すコース。特進コースでは、朝自習や毎週の英単語テストといった積み重ねで、早い時期から基礎を身につけ、受験に向けて学力を養成していく。
そうした中で、2年生の夏休みに行われる勉強合宿は、生徒達の意識に大きな変化を与えるという(総合進学コースでは、3年生で勉強合宿がある)。

4泊5日、朝から晩まで勉強するという経験。夜のミーティングでは教員からのメッセージに加え、OB、OGの大学生からから自分の体験談(勉強の姿勢、受験期の生活の仕方、教材選びまで)が語られる。
「合宿後は、前向きに勉強しようとする気持ちが出てきて、生徒達の目つきが変わってくる。本気度、集中力が違ってくる」と佐藤先生。合宿の中で、勉強の厳しさを感じ、受験勉強を自らの問題として、きちんととらえるようになるのだろう。

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部活に打ち込みながら、受験に必要な学力を養成。来年度から体育館も冷暖房完備。環境を整えた上で、部活を活性化!

部活動の様子

総合進学コースは、部活動や課外活動に積極的に参加しながら、難関私立大学を目指すコース。
高校1、2年では、部活動の時間確保を優先する面もあるが、そうした中でもしっかりと基礎を身につけるための仕組みがあり、補習なども随時行われる。

部活引退後には、自分の目標を見極めながら、十分に受験勉強に向かっていくことができるようにカリキュラムが組まれている。
まさに、文武両道を目指すにふさわしい環境の中で、生徒達が生き生きと高校生活を送っていくことができるよう配慮されている。

聖望学園中学校・高等学校は、部活動が非常に盛んで、野球部、サッカー部、陸上部、体操部といった強化指定クラブをはじめ、多くの部が高いレベルで活躍している(陸上部インターハイ出場、体操部国体出場、野球部・サッカー部県大会上位、将棋部全国大会5位など)。

グラウンド、競技場、体育館、多目的ホールなどの充実した施設も活躍の一因であるが、2012年春からは体育館に冷暖房が完備される。さらに環境面を整えた上で、部活動の活性化を促していく。

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生徒インタビュー

高校 特別進学コース2年 科学部 清水崇宏くんのインタビュー

インターエデュ(以下、エデュ):聖望学園高校を志望した理由を教えてください。
清水崇宏くん(以下、清水くん):家から近かったことです。特別進学コースを選んだのは、中学の担任から、ダラダラとしがちな僕には特進の方が合っていると勧められたからです。

エデュ:実際、聖望高校に通ってみてどうですか?
清水くん:みんな勉強に対する意識が高いので、勉強しやすい環境です。英単語のテストが毎週あり、単語力をしっかりつけられることが良いと思います。自宅学習にも生かされ、大学受験につながる勉強ができているように感じます。はじめは、礼拝、聖書の授業に不安もありましたが、強制されることもないので、自然に受け入れられました。

高校 特別進学コース2年 科学部 清水崇宏くん

エデュ:自宅学習はどのようにしていますか?
清水くん:家では、参考書などを中心に発展的な勉強をして、わからないことは積極的に先生に質問するようにしています。先生に遠慮なく質問できる雰囲気がありますね。

エデュ:特進コースでは夏休みに勉強合宿があると聞きましたが、どうでしたか?
清水くん:勉強する習慣づけのきっかけになったと思います。休み時間なども授業の予習をしたりして、積極的に勉強に取り組むようになりました。

エデュ:科学部の活動について教えてください。
清水くん:ハツカネズミを用いて記憶の研究をしています。全国大会に出場して研究について発表する機会があり、他校の先生や一般の方から様々な助言をいただくことができたりして、良い経験になりました。

エデュ:将来の進路はどのように考えていますか?
清水くん:物理学に興味があるので、研究職に就ければと考えています。

エデュ:受験生へメッセージをお願いします。
清水くん:勉強だけではつまらないので、部活に入った方がいいと思います。科学部は楽しいので、ぜひ入部してほしいです。

中学3年生 体操部 猪股由衣さんのインタビュー

中学3年生 体操部 猪股由衣さん

エデュ:聖望学園中学校を志望した理由を教えてください。
猪股由衣さん(以下、猪股さん):小学校の頃から聖望体操場で行われているジュニア教室で体操をやってきたので、続けたくて聖望中学に入学しました。

エデュ:体操部の活動について教えてください。
猪股さん:練習では辛いことや苦しいこともありますが、難しい技ができた時はうれしいし、試合で成功したり、良い成績をとれると本当にうれしく充実感があります。

エデュ:勉強と部活の両立は大変ではありませんか?
猪股さん:夜遅くまで練習があり、家であまり勉強する時間がないので、授業中にしっかり集中して理解し、わからないことは先生に聞いて、わからないことを残さないようにしています。
先生は質問に丁寧に答えてくれますし、勉強のこと以外でも話がしやすく、相談に乗ってもらえる良い関係です。

エデュ:学校の良いところを教えて下さい。
猪股さん:毎週金曜日の「ME(ミー)」は良いと思います。はじめは、テストということで抵抗もありましたが、勉強したことを身につけるのに役立っていると思います。中高一貫なので、学校行事が盛り上がるのも良いところですね。体育祭では、高校生の素晴らしい走りを間近に見られたりして感動しました。6月の体育祭でクラスがまとまり、2月の合唱コンクールでは、クラスでの最後の行事として盛り上げるといった感じで本当に楽しいです。

エデュ:猪股さんは弁論大会でも良い成績を修められたとうかがいましたが、どのようなテーマで話されたのですか?
猪股さん:震災という大きな出来事もあったので、1日1日を大切にする、といった内容で話しました。自分で書きながら、あらためてそうしたことを考えることができたことは良かったと思います。

エデュ:受験生へメッセージをお願いします。
猪股さん:部活をやりながらでもきちんと勉強できる環境が整っているので、部活と勉強、両方がんばれる学校です。

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