体調管理の基本といえば、規則正しい食生活と睡眠です。
勉強をがんばりすぎて不規則な食生活や睡眠をつづけていると、体調を崩すばかりか、勉強の効率も低下してしまいます。
例えば、徹夜の勉強が習慣になると、体内時計が夜型になってしまい、本来、朝に活性化すべきアタマが眠った状態に。そのまま勉強を続けても効率的な学習にはなりません。
また、朝食を抜くと、アタマに供給されるべきエネルギー源が不足して、うまくアタマが働かなくなってしまいます。そうなると、朝の学習時間を取り戻そうとする結果、夜型の勉強スタイルがいつまでも続くという悪循環に陥ります。
この悪循環を断ち切るためには、まずは朝食をしっかり摂ることからはじめましょう。そこでオススメしたいのが、バナナです。
バナナはアミラーゼと呼ばれる消化酵素を含む数少ない果物の1つです。アミラーゼは、パンやご飯などの糖質(炭水化物)を、体内で消化吸収しやすい分子構造に分解することで、生命活動に必要なエネルギー燃焼を円滑にします。 アミラーゼによって消化・分解されたバナナの糖質は、食物繊維やフラクトオリゴ糖のような腸内環境を改善する糖類と、果糖・ショ糖・ブドウ糖といった3種の糖に分けられます。この3種の糖はそれぞれの消化吸収速度が違うため、体内において即効かつ持続的にエネルギーを供給することができるのです。中でもブドウ糖は、脳の唯一のエネルギー源として知られています。 その他、ポリフェノール類やカロテノイド類など、抗酸化作用のあるファイトケミカル(=植物由来の機能性成分)や、代謝や運動機能に関わるビタミン、ミネラルをバランスよく含んだバナナは、朝に食べると「金」な果物なのです。 |
花粉症の影響で勉強に集中できなかったり、ましてや受験日当日に花粉症が酷かったらお子さまの力が最大限に発揮できないこともあります。
そんな花粉症シーズンにバナナが効果的である可能性が、最近の研究結果で明らかになったようです。
抗酸化作用、免疫活性化作用などの機能性が多数報告されているバナナに着目した東京理科大学薬学部の谷中昭典教授は、バナナの花粉症に対する予防効果についての検証結果を、昨年の12月に行われた「第8回日本機能性食品医用学会」で発表しました。
実験は、花粉症を発症させたマウスが使われ、バナナを毎日食べさせたマウス群は、通常の飼料を投与したマウス群よりも、免疫力の指標である総白血球数が増加し、アレルギー反応の指標となる好酸球数と抗体が減少したことから、バナナがスギ花粉アレルギーの抑制に関与していることが示唆されました。
谷中教授によれば、バナナに含まれているポリフェノールを抗炎症作用の候補化合物とし、今後は、有効成分の特定と、同じ作用がヒトでも認められるかどうか、臨床試験が予定されているようです。