今年5月11日、日本自動車販売協会連合会が発表した4月の車種別販売台数(軽自動車を除く)でハイブリッドカーが初めて首位に立った。このハイブリッドカーとは2月に発売したホンダの新型「インサイト」のこと。景気低迷の中、低燃費に抑え、車両最低価格は200万円を切る価格にしたことが消費者の支持を得た。
インサイトの開発責任者である関康成さんは言う、「世界中のお客様に乗っていただきたい」。自ら手がけた仕事への思いは地球の環境を守り、未来の快適な生活をサポートすることへとつながる。
この関さん、中学・高校時代は一体どんな生活を送っていたのだろう。世界を飛び回る忙しさの中、インターエデュでは特別に関さんにインタビューをお願いし、母校である明法中学・高等学校を一緒に訪れた。
「理科棟のにおいが当時のままです」中学・高校時代を懐かしくふり返りながら関さんは言う。 私が明法を志望した第一の理由は『理科棟』でした。実験室の設備は本当に充実しています」
一般的には理科の実験は4人1組。だが明法中学・高等学校では理科の実験は2人1組の少人数体制。さらに顕微鏡も1人1台を専用で使える。そのためすべての生徒が自分の実験結果を確認できる。物理・化学・生物・地学・それぞれに実験室と講義室、準備室を備えている。
さらに関さんに憧れる科学部の生徒たちがソーラーバイクで迎える。
「僕たちが作ったソーラーバイクにぜひ、乗ってください!」
科学部の生徒たちから関さんへたくさんの質問が飛ぶ。 「インサイトを作るためにどんな苦労がありましたか?」 |
それぞれの質問に答えながら、関さんは後輩たちへ希望をこめて言う。 |
高校3年生はこれからいよいよ大学受験体制。 「将来は関さんのような車を作る仕事につきたい」と榊原くんは話す。斉藤くんも「将来は関さんのように人に喜んでもらえる仕事がしたい」、池上くんは「生物学を極め、ゆくゆくは機械との融合も考えてみたい」と憧れの先輩へ将来の夢を語った。 |
インターエデュ(以下エデュ):生徒さんと話して印象はいかがでしたか?
関さん(以下関):自分で考え何かに挑戦しようとする生徒を育ててくれるところは私がいた時代と変わっていない、嬉しいですね。
個性を育ててくれる、それが明法のいいところです。私がいた当時、科学部はなく、私はサッカー部に所属していましたが特に有名なコーチがいない中で上級生はインターハイまで進みました。その時も練習方法や目標を常に自分たちで試行錯誤しながらトレーニングを積んでいました。
エデュ:当時はサッカーに熱中されていたのですね。今のお仕事につながる中学高校時代の思い出はありますか?
関:明法を選んだ最も大きな理由でもありますが、やはり“理科棟”という設備が大きいですね。当時の実験は今でも覚えています。それと私は寮生活をしていたのでバイク雑誌や本田宗一郎の著書を読みふけり、中学3年生くらいからホンダのエンジニアになろうと決めていました。
中学高校時代は人生で最も勉強する時期。今、仕事をしていても、明法時代の自分が核になっているなと感じることはよくありますね。
エデュ:インターエデュを見ている受験生の保護者へメッセージをお願いします。
関:先ほどお話したように中学高校時代はその人の人格が形成される時。いかにいい環境を与えてあげられるかが大切だと思います。
私にも3人の子どもがいますが、本人が目標を自分で見つけられるようになることで道は自然と開けていったようです。その道筋を親がいかに示してあげるかですね。ちなみに私の息子も明法の卒業生です(笑)。
世界を飛び回る関さん。今後の目標について聞くと「まだまだ私の『技術屋の引き出し』の中にはやりたいことがたくさんある」と言う。
「明法の情操教育で培った“精神”のおかげかもしれませんが常にハングリーに挑戦していく開発者でありたい」と豊富を語った。
10月3日・4日に行われる明法祭では科学部の作ったソーラーバイク・カーに試乗できるイベントもある。
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