中学受験を終えたばかりのいま、大学受験なんてまだまだ先の話だと思っていませんか?
しかしそれは6年後のこと。ちょうど小学校入学から中学受験までの間と、期間は同じなのです。
そう思うと、それほど遠い未来ではありませんよね。
思春期にさしかかるこれからの6年間は、心身ともに大きな変化を遂げる時期です。
小学校時代には思いもよらなかった悩みや課題を抱えることもあります。「備えあれば、憂いなし」です。
大学入試に向けて、中1生の今から備えておくべきことを、Z会講師の高畠尚弘氏に伺いました。
高い山を登ろうとするとき、はじめに無理なペースや、正しくないフォームで歩いてしまったら、最後まで登りきることはできません。それは大学受験でも同じこと。中学時代での学習方法を間違えれば、大学受験という山を登りきることはできません。中学生の時期だからこそ、無理のないペースで正しく勉強する方法を身につける必要があります。
中高一貫校に通う生徒は「高校受験」がないため、内申点を気にせずのびのびと学ぶことができる反面、苦手科目を放っておいてしまう傾向もあります。
しかし、このところ大学入試では極端な難問が減り、基礎力を問われる問題で差がつきやすい傾向にあります。難関大学ほど「バランス」が求められており、苦手科目があると命取りになりかねません。
苦手科目であっても、基礎的な内容は身につけておくことが、中学時代には大切なのです。実際に国語や英語の読解問題では、中学生のときに理科や社会で学習するような事象や用語が「常識」として出てきます。中学時代に苦手にしていた科目が克服されず、高3になって志望校変更を余儀なくされるという状況に陥らないためにも、中1の今から「科目を捨てる」ことなく、バランスよく学ぶことが大切です。
バランスよくさまざまな教科を学習し、ゆっくりと良質な問題に取り組むこと。これを私は「スロースタディ」と呼んでいますが、中高一貫校の方にぜひ意識して欲しい学習法です。先に先に急ぎがちですが、中1、中2の間は、学力の根幹を作る時期ですから、無理をしないことが大切です。
高畠氏の指摘にもあるように、中学での学習をおろそかにすると、高3になってから思わぬ志望校変更をせざるを得ない恐れがあります。一度、中1から高3までの6年間全体をイメージしてみて、そのときどきにやるべきことをしっかり考えておきましょう。
取材協力・資料提供:Z会
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