新学習指導要領で、何が、どう変わるの? 問題を解く応用力は、低学年から身につける
新学習指導要領で、何が、どう変わるの?

2011年度から、本格的な新学習指導要領が実施され、その準備のために2009年4月から移行措置が始まります。

新しいスタートをスムーズに切るための準備として、学校では新学習指導要領の内容を先取りして教えることになるのですが、その方法は学年や教科によって異なります。学習内容(単元)も増えますので、「自分の子は十分に理解できるだろうか」「移行期の混乱で『学び残し』は起きないだろうか」と不安に思う保護者の方もいらっしゃるでしょう。
そして、数年後に中学受験を控えているご家庭は、新学習指導要領が実施されることにより、中学受験にどのような影響がでるのか、気になることと思います。

そこで今回は、Z会小学生コースの担当者に、新学習指導要領の移行措置が始まるにあたって、どんな対応をとっているのかを伺ってみました。


現在小1〜小5のお子さまは、2009年4月から、理科・算数の授業数が週1コマ増えます。 それに伴い、Z会小学生コースでは、『移行措置対応教材』を用意し、学び残しなく学習を進められるよう準備をしています。

今回は、Z会小学生コースで、標準コース・受験コースの算数の教材作成を担当している西田早予子さんに『移行措置対応教材』について伺いました。

Q. Z会の『移行措置対応教材』とは、どのようなものですか?
A. Z会の『移行措置対応教材』は、教科書のカリキュラムに対応した「標準コース」をご受講の会員全員に副教材としてお届けします。
移行措置の内容を扱う時期は各学校に委ねられていますが、この副教材は、年度初め(途中入会の方は入会時)に、1年間に必要な各教科の内容をまとめてお送りしますので、授業の進度に合わせてご利用いただけます。移行期の学習はこれ1冊でバッチリです。

毎月の教材・『移行措置対応教材』に共通しているZ会ならではの算数のポイントは、通信教育でありながら算数の面白さを体感できる点です。
たとえばZ会では、正三角形の「3辺の長さが等しい」という性質を正方形の折り紙を使って正三角形を作る活動を通して確認します。実際に体験することで、算数の楽しさや数理的な処理のよさに気付くことができ、学習内容も無理なく身につきます。
Q. どのようなことを重視して『移行措置対応教材』を作成したのですか?
A. 新学習指導要領では、現在の上級学年の学習内容が下級学年に降りてくることがほとんどで、お子さまにとっては難しいと感じやすくなります。そして、学校では、授業時間が増えるとはいえ週1コマですので、移行措置内容を含めた学習内容を丁寧に扱えない場合があるかもしれません。そのため、Z会の『移行措置対応教材』は、お子さま1人でも無理なく取り組んでいただけるよう、イラストを多用し、よりわかりやすい表現を研究して作成しています。
Q. 新学習指導要領が実施されることにより、
難関私立中学の受験にはどういった影響が出てくると思われますか?
A. 難関私立中学の受験で求められる学力は、学習指導要領によらずほぼ一定です。実際、前回の学習指導要領の改訂で小学校の学習内容から「図形の合同や相似」などが削除された後も、難関私立中学の入試ではこれらが出題されています。それ以前の動向から鑑みても、今回の改訂も入試の出題内容にはほとんど影響しないと見てよいでしょう。

一方、受験生への影響は無視できません。これまで中学受験のために0から学習していた単元を学校で履修できる分、受験勉強の負担が軽減されるからです。これはどの受験生でも同じですので、今後は、難しい応用問題にも柔軟に対応できるかどうかで他の受験生との差がつくことになります。また、これまで受験勉強の負担を避けて受験を諦めていた層が受験に参加し、競争が激しくなることも予想されます。
Q. 今後どういった勉強方法が良いのか、アドバイスをお願いします。
A. 学校では、指導要領改訂による学習内容の増加に伴って授業時間が増加しますが、学習内容を学校の授業だけで完全に理解することは難しいでしょう。ですから今後は、これまで以上に家庭学習が重要になります。
新学習指導要領では「知識の活用力」を高めることが狙いとして挙げられていますが、この力を家庭学習を通して伸ばすには、知識の「記憶」と「活用」を切り離すのではなく、合わせて行うことが有用です。たとえば、「平行の性質」について覚えたいときは、平行と垂直の違いをノートに整理したり、他の人に口頭で説明したり、平行の性質を使う問題を解いたりすることが効果的です。そうすることによって、知識は他の情報と関連して記憶され、使いたいときにすぐ引き出せるようになります。

Z会の『移行措置対応教材』は、教科書への掲載がなく、追加で学習することになる内容を学年ごとにまとめた冊子です。お子さまの学校の学校の学習進度にあわせて、保護者の方がご判断してお使いください。 各ページでは「確にん問題」と「理解できているかな」をセットにし、理解すべき内容の解説にはカラフルなイラストも多様。お子さまひとりでも理解しやすい、学習しやすい内容となっています。

練習問題も豊富にありますので、この1冊をしっかりマスターすれば、学び残しの心配はありません。ぜひお手元に置いて、ご活用ください!


問題を解く応用力は、低学年から身につける

取材協力・資料提供:Z会
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